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【識者の眼】本田圭佑を神格化するなかれ――。クラブでの不遇が代表にも影響、聖域なきポジション争いを

フットボールチャンネル 9/10(土) 10:01配信

 9月の最終予選2連戦は1勝1敗に終わった日本代表。さまざまな課題が見つかったが、本田圭佑の不調もその1つだ。ゴールこそあげたが、本来のパフォーマンスからは程遠かった。これには所属するACミランでの状況が大きく影響している。クラブで出場機会のない選手を重用することは果たして正しいのか。代表を追う記者は警鐘を鳴らす。(取材・文:河治良幸)

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勝利も精彩を欠いた本田圭佑

 UAE戦で最終予選の黒星スタートとなった日本だが、タイ戦ではその反省が活かされる形で、攻守ともに改善が見られた。攻撃面では右サイドハーフの本田圭佑と左の原口元気がライン際で一度起点を作り、SBに攻撃参加させながら中央に絡んでいくという形を多く用いた。

 それによりサイドチェンジやミドルレンジのパスが増えるなど、全体のバランスはUAE戦より向上。またボランチで先発した山口蛍が高い位置でタイのカウンターの起点を潰したことで、DFラインがプッシュアップしたまま、攻勢を欠け続けることができたのだ。

 そうした組織的な機能性がアップしたものの、原口が先制点を決めた前半17分から、浅野のゴールが生まれる後半30分まで追加点を奪えず、歯がゆい試合展開になってしまった。多くのチャンスを決めきれなかったことはもちろん、イージーなミスやコントロールのズレが目立った。

 雨でぬかるんだピッチの影響はあるにしても、日本代表らしからぬパフォーマンスになったのは選手個々のコンディションが高いレベルで揃っていなかったことも大きいだろう。

 本田圭佑もUAE戦より戦術的には機能しながら、プレーの精彩を欠いた選手の1人だ。右サイドでボールを持っては酒井宏とのコンビネーションで何度もチャンスを作り、逆サイドからのクロスにヘディングで折り返すなど、平均身長があまり高くないタイに対し、その強みを活かして相手の脅威にはなっていた。

 しかし、味方から受けるトラップ、前に持ち運ぶドリブル、走り込む選手への縦パスといった1つひとつのプレーに遅れやズレが目立ち、個人としては本来のベストとはほど遠いパフォーマンスだった。

 象徴的なシーンが前半24分に浅野からのショートクロスをフリーで空振りしてしまった場面だ。

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最終更新:9/10(土) 10:15

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