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「総合職へ」一般職の挑戦 背中押す企業

NIKKEI STYLE 9/11(日) 7:00配信

 定型業務や総合職の補佐役を担い、女性が大半を占める一般職。人材不足の中、一般職社員が持つ経験や能力を最大限に引き出したいと考える企業が増加。一般職から総合職に職制転換を促したり、職制の区分をなくす動きが広がっている。管理職への道が開かれるなどキャリアを一段と広げるチャンスになっている。

■サッポロビール

 サッポロビールは162人いる一般職社員の総合職への転換を促す取り組みを本格的に始めた。「職責を担えば成長できる。人が成長する機会をつくりたい」。3月に国内のビール業界では初めて生え抜きの女性取締役に就いたサッポロホールディングスの福原真弓取締役(52)が主導。職制転換への不安を払拭するため、5月から一般職社員を集め研修を始めた。

 「立場に関係なく挑戦できる機会の大切さを痛感した」。今春から始まった研修で福原氏は、30代でワイン専門店の運営会社に出向した経験を話す。総合職で入社した福原氏だが、出向先ではPOP(店頭販売)作成に秀でたアルバイトが正社員を経て店長になり、一般職社員が成果を出してバイヤーとして独り立ちする姿を目の当たりにした。職制の違いは関係なかった。一般職も含めた女性の働き方を考えるきっかけになった体験だ。
 サッポロビールでは総合職への転換を促すため、2年前から試験の受験資格を得るまでの期間を短くするなど改革にも取り組んできた。しかし、転換を果たしたのは年に1~2人にとどまり、大きくは増えなかった。福原氏は、「試験の難しさや不安よりも、総合職になりたいという気持ちを呼び起こす取り組みが必要だった」と振り返る。

研修で不安解消、転勤ない職制も

 研修に参加した一般職の女性社員は「転換しても仕事ができず迷惑がかかるのではと不安だったが、背中を押してもらった」と語る。10月から始まる職種転換試験の応募者は、一般職社員の約4割がエントリーした。
 急激な生活環境の変化が生じないよう、1月に転勤のない新たな職制を取り入れたことも大きい。総合職には2種類設けた。一つは転勤があり、もう一つは待遇は劣るものの育児や介護などの事情があるうちはエリアを越えた転勤はない。
「大変なことも多いだろうが、仕事を面白くするチャンスだ」。社員からは前向きな声が増えている。一般職社員の7割に総合職に転じてもらう目標を掲げ、活躍を推し進める。

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最終更新:9/11(日) 7:00

NIKKEI STYLE

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