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15世紀のベルギーでは、病人を救うために「ビール」を作っていた!?

OurAge 9/12(月) 15:30配信

ブリュッセルから電車で約20分のところに、中世の街メッヘレンがある。

「12世紀から13世紀にかけて十字軍の遠征が盛んだったころ、この地に残された女性たちが集まってベギン会を作りました。ベギン会は修道院と混同されることがありますが、修道院ではなく、個人が財産をもつことを許された生活共同体です。この地区には、病人を助けるための病院も多く建てられ、人々が寄り添い支え合う地区として、何百年もの間、存続しました」とは、トラベルライター、美容エディターの井原美紀さん。

「ベギン会でビールの醸造が始まったのは、ヨーロッパで黒死病(ペスト)が大流行したあとの1471年から。当時、飲料となる水が汚染されていたため、病人に与える安全な飲料として醸造が始まったのです。ブルゴーニュ公シャルルは、病人のためにビールを与えるという条件で、ベギンで作られるビールに課税をしないことを決めました」

時が流れ、18世紀に入ったころヴァン・ブレーダム一族が醸造所を買い取り、現在は5代目の当主がビールとウィスキー作りに情熱を傾けている、と井原さん。このヘット・アンケル醸造所の建物は、世界遺産に登録されているそうだ。

「ここで作られるビールのうちもっとも有名なのは、シャルルの孫、神聖ローマ帝国カール五世の名前を冠した『グーデン・カルロス』です」

カール五世は、「太陽の沈まない国」ハプスブルグ帝国の頂点を極めたことで知られているが、大のビールファンとしても歴史に名を残しているという。

「メッヘレンの統治者であったマルガレーテ王妃に預けられ、少年時代をメッヘレンで過ごした若き王は、何世紀を経ても、ベルギーの人々に愛されています。カルロス五世の誕生日である2月24日には、毎年最高級の素材で作った『グーデン・カロルス・キュヴェ・ヴァン・ド・ケイゼル』が作られ、その日を楽しみにしている人たちの間では、それこそ高価なワインのように飲まれています」

最終更新:9/12(月) 15:30

OurAge

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