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【仙台】柔和な笑顔の下に――小島雅也はチャンスに噛み付く牙を研いでいる

SOCCER DIGEST Web 9/12(月) 6:30配信

「『球際』『切り替え』『走力』を鍛えないと出番は増えない」

[J1第2ステージ11節]仙台 0-1 横浜 9月10日/ユアスタ
 
 天皇杯2回戦で盛岡に2-5と屈辱の大敗。それを払拭すべく臨んだホームでの横浜戦を、小島雅也はベンチから見守るだけで、タイムアップの笛を聞いた。
 
 怪我人が続出するチーム状況にあって、第2ステージ8節・柏戦で一度は手にしたスタメンの座は、スルリと眼前から逃げてしまった。途中出場も、前節・広島戦の2分間だけ。

 たとえ、ベンチ入り18人ギリギリしか揃わない状況でも、チームに棚ぼた的な起用はない。若手だろうとベテランだろうと、渡邉晋監督が健全な競争を求めている。
 
 現に、普段の練習からキレのある動きを披露していたプロ入り2年目の茂木駿佑は、着実にプレータイムを伸ばしているのだ。
 
「やっぱり悔しい。でも、ベースとなる『球際』『切り替え』『走力』が自分はまだ満足するレベルに達していない。そこを鍛えないと出番が増えないと思っている」
 
 その口調から察するに、「柏戦の調子だけで小島をスタメンから外したんじゃない。その後のトレーニングでもなかなか顔が上を向いているように見えなかったから」との指揮官の言葉にも納得しているようだった。

 ただ、そうした指揮官の意図を理解していても、こみ上げてくるものを止められない。

「モテ君(茂木)は最近、調子を上げてきているなと。ポジションは違う(小島はSB、茂木はサイドハーフ)けど、やっぱり意識はする。
 
 ひとつ上のユースの先輩で、昨季は開幕戦に先発で出場。もちろん尊敬しているけど、現状を考えると『悔しい』気持ちが一番強い。負けたくない」
 
 菅井直樹、大岩一貴、蜂須賀孝治と同ポジションにライバルは多い。だが、“プロ1年目”に胡坐をかいて、出番を順番待ちする気など皆無だ。
 
「まずは仙台でレギュラーを取る。その先に4年後の東京五輪出場がある。それを目指して努力するだけです」
 
 一度は好機を逃したからと躊躇していては、もう二度と捉えられない。だから小島は負けん気を隠そうともせず、成長のための準備を黙々と続ける。
 
 クラブで居場所を掴むために。U-19日本代表”候補”の2文字を除くために。柔らかな笑顔の下には、獲物を逃すまいと研ぎ澄まされた牙が隠されている。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

最終更新:9/12(月) 6:30

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