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ジャニス・ジョプリン―その妹が語る実像「ジャニスはとてもすばらしい姉でした」

ローリングストーン日本版 9/12(月) 18:00配信

唯一無二の存在として、今なお多くのフォロワーを生み続けるロックシンガー、ジャニス・ジョプリン。1967年、アルバム『ファースト・レコーディング』でデビュー、全身全霊をかけて絞り出す歌声は聴くものの魂をわしづかみにし、『ミー・アンド・ボビー・マギー』『サマータイム』『トライ』『ジャニスの祈り』など、名曲も枚挙にいとまがない。

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映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』(9月10日より全国順次公開中)で描かれるのは、そんなジャニスの表の顔(=大舞台に立ち、観客を魅了する姿)と裏の顔(=家族のことを気にかけ、手紙で許しを請う姿)。映画にも登場するジャニスの妹ローラ・ジョプリンは、彼女の素顔を知る数少ないひとりだ。今回はローリングストーン日本版独占で、ローラにインタヴューを行った。

―映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』をご覧になっていかがでした?

ジャニスが自分の人生について話す姿に興奮しました。まるで私たちの前に現れて、語りかけてくれてるようでしたね。

―お姉さんとしてのジャニスはどんな存在でしたか? また、思い出があれば教えてください。

ジャニスはとてもすばらしい姉だったと思います。ジャニスは私に、近所の友達とのつきあい方を教えてくれたんです。姉に"私の絵を描いて"とおねだりして、描いてもらったことも覚えています。

―当時、ジャニスの活躍をご両親はどんな風に思っていたのでしょう。

私たちの母は若い頃に歌手をしていたので、成功するにはなにが大切か、必要なのかがわかっていました。ジャニスが歌手になることについて母は喜んでいましたが、同時に心配もしていたと思います。

―ご自身はお姉さんが成功するのを見て、どう思っていましたか。

もちろん興奮していましたし、ジャニスの音楽、彼女が有名になった当時の音楽シーンもすごく好きでした。

―今もジャニスが多くの人に愛される理由、多くのミュージシャンに影響を与える理由をどう思いますか。

それはまさに、ジャニスが"本物"だったからだと思います。彼女の歌声は力強く、感情がこもっていますし、その音楽はドラマティックな力を秘めていて、聴く人の心を揺さぶります。みんな、そういった経験に衝撃をうけ、彼女を愛するのでしょう。

―映画の中に、自分らしく生きるため、ジャニスが家族に許しを請う手紙を出すという場面があります。彼女はなぜ、そうしなければいけなかったのでしょう。

両親は彼女がいる場所、当時の音楽シーンが伝統的なライフスタイルとはかけ離れていることをとても心配していました。だからジャニスも、両親を納得させる必要があったのでしょう。両親はジャニスがやりたいこと、つまりは歌うことですが、それをやって幸せになってほしいと思いながらも、彼女の身に危険が及ぶことがないように願っていたのです。

―当時と比べて、今ジャニスのように女性が生きるのは楽になったと思いますか。

姉が歌手として名を上げた67年よりも今のほうが、女性はたくさんのチャンスがあると思います。でも男性と対等になるにはまだ、たくさんの障害がありますね。

―ジャニスの家族として、うれしかったこと、つらかったことを教えてください。

うれしかったのは、姉が舞台に立つ姿を見た時です。客席にいたのですが、すごく興奮しましたし、誇らしくもありました。逆につらかったのは、彼女の死後、私たち家族がみな、ジャニスのファンに対して語る術を学ばなければならなかったことです。だって、自分自身について語るジャニスはもういないのですから。

―ジャニスが本当に求めていたのは、名声か、音楽か、愛か、もしくはまったく別のものか、なんだったのでしょうか。

そのすべてだと思います。ジャニスは人生に対して情熱を持っていて、すべて経験したいと望んでいました。だれしも、仕事で成功したいと思うし、同時にロマンティックな人生を送りたい、家族の愛情がほしい、社会から認められたいと思うものでしょう? それと同じだと思います。

―ジャニスの曲ではいちばんなにが好きですか。

好きな曲はたくさんありますが『ベンツが欲しい』がいちばん好きかもしれないですね。彼女のユーモアがちりばめられてますので。

―ローラさんは、95年にジャニスがロックの殿堂入りを果たした際、弟マイケルさんとセレモニーに出席されています。ジャニスが殿堂入りしたことに対し、感想はいかがでした?

とても誇らしかったです。ロックシンガーとしては、女性初の受賞でしたし。

―ジャニスが歌手になっていなかったら、どんな人生を送っていたと思いますか。

それは、みなさんが思い思いに想像してほしいと思います。私自身は、彼女が実際にやったこと、その歌を聞いて楽しんでいます。

―ジャニスが今なお生きていたらどんな歌手になっていたと思いますか。

観客と一体になる能力に長けた、パワフルな歌手でしょうね。



『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』

監督/エイミー・バーグ
出演/ジャニス・ジョプリン、クリス・クリストファーソンほか
9月10日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
http://janis-movie.com/

RollingStone Japan 編集部

最終更新:9/12(月) 18:00

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