ここから本文です

「トップ牽引型」と「組織開発型」リーダーシップ -15ヵ国調査の結果-

コーチ・エィ 9/13(火) 18:40配信

リーダーシップに関する研究は数多くなされていますが、共通の見解があるとすればそれは「リーダーシップに正解はない」ということでしょう。普遍的に有効なリーダーシップというものは存在せず、組織の価値観や成熟度によって効果的なリーダーシップは変わりうる、という考え方です。

では「国」という観点で見たときに、国の価値観や成熟度によって効果的なリーダーシップは変わるのでしょうか。変わるとすればそこにはどのような傾向があるでしょうか。
国別に効果的なリーダーシップの傾向を理解しやすくするため、まずリーダーシップの類型化を試みました。

「トップ牽引型」は、リーダー個人の資質や能力によって組織を牽引するリーダーシップ・スタイルで、古典的・伝統的なリーダーシップの型と言えます。一方「組織開発型」は、メンバーの主体性や能力を引き出すことで組織力を高めようとするリーダーシップ・スタイルです。「トップ牽引型」がリーダー個人の力量に多く依存するのに対し「組織開発型」は組織を構成するメンバー個々の力や可能性に期待するという特徴があります。

2つの類型の傾向の強さを、リーダーに対する評価データを使って国別に算出し、プロットしたものが図1です。中央に引いた線より左上に位置する国は「組織開発型」のリーダーシップ、右下に位置する国は「トップ牽引型」のリーダーシップがより効果的、ということになります。

国を分類する方法は様々ありますが、ここではIMFの定義(※2)に基づき先進国と新興国へ分類しました。すると先進国では、シンガポールのように「トップ牽引型」の傾向が強い国や日本のように「トップ牽引型」と「組織開発型」が拮抗している国があるものの、多くの国は「組織開発型」のリーダーシップがより有効なことが分かりました。先進国、つまり経済的な成熟度の高い国は、「トップ牽引型」よりも「組織開発型」のリーダーシップが効果的、ということが言えそうです。

新興国はどうでしょうか。新興国ではブラジルやタイ、インドのように「トップ牽引型」の傾向が強い国と、中国やロシア、インドネシアのように「組織開発型」の傾向が強い国に二分されています。どちらのリーダーシップ・スタイルが効果的かは、経済的な成熟度だけでは説明できないようです。

さまざまな国の価値観を調べ、指標化したものに「Hofstede指数」(※3)がありますが、そのひとつに「長期的志向」(Long-term orientation vs. short term orientation)があります。伝統的な規範にとらわれない未来的な志向の強い価値観です。この「長期的志向」と「組織開発型」リーダーシップの有効度との相関を、新興国6ヵ国で見たのが図2です。

1/2ページ

最終更新:9/13(火) 18:40

コーチ・エィ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

コーチ・エィ

Coachacademia(コーチャカデミア)

今、リーダーに求められるコーチング。
コーチングのパイオニアによる新しいコーチング・プログラムが開講しました。

コーチ・エィの前後の記事