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2020年に向けて日本の“空‘'はどう変わる?

@DIME 9/13(火) 7:10配信

現地時間8月21日に閉幕したリオデジャネイロオリンピック。日本は金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の合計41個のメダルを獲得した。4年後の2020年7月24日には東京オリンピックが開幕となるが、リオでの閉会式では、リオから東京へ小池百合子東京都知事にオリンピック旗が引き継がれる「フラッグハンドオーバーセレモニー」が行なわれた。

そして、8月24日、オリンピックフラッグ、そしてリオオリンピックの日本選手団、東京都の小池百合子知事などを載せてリオを出発したANA・JALのチャーター機が羽田空港に到着した。

ANA機からはオリンピックフラッグを振る小池百合子知事、JAL機からは日本代表選手団の吉田沙保里主将とJOC(日本オリンピック委員会)旗を振る右代啓祐旗手が飛行機を降り、タラップ下で出迎えた航空会社スタッフや関係者から大きな歓声が起こった。テレビでも各局で生放送されるなど注目の高さを改めて感じると共に、4年後の東京でのオリンピック・パラリンピックもあっという間にやってくるような気分になった。

「オリンピックフラッグ到着歓迎式」では、小池百合子都知事より「(オリンピックフラッグは)見かけは重そうに見えるかもしれませんが、実際はそう重くはございません。しかしながら、その責任たるや非常に重いものがあると痛感しております。1964年から50数年の時を経て、再びこの東京にフラッグを持ち帰れたこと、大変うれしく思うところです」と挨拶。また吉田沙保里主将からは「日本選手団の主将として、銀メダルには終わってしまいましたが、少しでも貢献できたかなと思っています。沢山の方に支えられてここまでこれたと思います。リオでの感動を、2020年の東京オリンピックでも再び蘇らせるようにこれから期待しています」とリオでの時間を振り返った。

ここで日本での受け入れ体制に目を向けてみる。JNTO(日本政府観光局)が8月17日に発表した7月の訪日外国人客数(推定値)は229万6500人で前年同月比19.7%の増加。今年1月~7月の累計でも既に1401万300人の外国人が日本を訪れている。昨年が1973万人ということを考えると2500万人前後と昨年に続き過去最大を記録することになる。

最近では中国や台湾などからクルーズ船で日本にやってくる観光客も九州や沖縄を中心に増加しているが、それでも島国である日本へは基本的には飛行機で訪れる。そのため、空港インフラの整備は最重要課題となる。日本選手団を乗せたチャーター機が到着した羽田空港では2014年春に国際線発着枠が拡大したことで、日中の時間帯に東南アジア線やヨーロッパ線の運航が開始された。

現在、ヨーロッパではロンドン、パリ、フランクフルト、ミュンヘン、東南アジアではシンガポール、バンコク、ジャカルタ、ハノイ、マニラ、東アジアでは香港、北京、広州、上海、台北、ソウルが日中時間帯に就航している。

また、北米へはトロントとバンクーバーへの便に加えて、10月30日からはアメリカ線の日中の時間帯における運航が開始され、ニューヨーク、シカゴ、ミネアポリス、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ホノルルへの便が開設される予定となっている。

加えて深夜早朝時間帯には中東のドバイやドーハやオーストラリアのシドニーなどへの便も運航されているが、発着回数が成田空港の年間30万回に比べると羽田空港の国際線における発着回数は9万回(日中帯6万回、深夜早朝帯3万回)に過ぎない。就航地も主要都市のみに限定されているのが実情である。

その中で期待されているのが、現在は認められていない都心上空を飛行する新ルート。実現すれば、発着回数は最大12.9万回となり国際線の発着枠が拡大される。先日、新しい飛行ルートについて関係自治体が了承したこともあり、2020年までに実現する公算が高い。国土交通省の試算では、羽田空港国際線旅客数は、現在の年間1259万人(2015年)から705万人増の1964万人に拡大し、そのうち外国人旅客数は497万人から294万人増の791万人となり、経済波及効果も6503億円と試算されている。

羽田空港では、オリンピックフラッグの到着に合わせて国内線第1ターミナル・第2ターミナル、国際線ターミナルでは東京2020オリンピック・パラリンピック大会エンブレムなどの空港装飾が施されている。

成田に目を向けると、当初懸念されていた羽田空港国際化による旅客数の減少は限定的で、LCC(格安航空会社)の就航が相次いだことや羽田空港だけではカバーできないこともあることから、3つのターミナル全てで毎日沢山の外国人利用者を見ることができる。さらなるLCCの就航も含めて訪日外国人の受け入れに成田空港は不可欠で、東京駅と成田空港を1000円以下で利用できる格安バスの存在もインバウンド受け入れに大きな役割を果たす。

その他にも、都心のホテル不足問題、深夜早朝の公共交通機関の充実、新たな都市交通として期待される都心部と晴海のオリンピック選手村などの臨海副都心を結ぶBRT(バス高速輸送システム)など、増え続ける外国人観光客の受け入れ整備は、2020年という1つの国家プロジェクトがあるから実現可能となるインフラ整備も多い。

政府は2020年には訪日外国人4000万人を目指すとしているが、それに見合ったインフラを充実させる4年間にして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを迎えたい。いよいよ4年後へ向けた準備が本格化する。

取材・文/鳥海高太朗

@DIME編集部

最終更新:9/13(火) 7:10

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