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職場の労働環境を改善するのは誰の役割か --- 松本 孝行

アゴラ 9/13(火) 16:33配信

ブラック企業、サービス残業、正規・非正規の格差、長時間労働、過労死…日本の職場環境は悪い言葉ばかりが出てきます。労働環境の悪さに関する情報は毎日のように出てきますが、先日はTwitterでこのようなつぶやきを見つけたくらいです。

“jo @oh_joo
イベント頼まれて質疑応答の際、若いアジア系漫画好きっぽい女の子が、日本で働きたいアドバイスくださいと。言葉に詰まってたら、アメリカ系黒人女性の司会が性差別と外人差別のW差別喰らうからやめたほうがいいとw日本の文化に憧れて勉強して現実の差別に諦めたケースの人が何人かいる。勿体ないね
2015年5月28日 00:10”

さて、労働環境の悪さの話題が出ると、ネット上では度々言われるのが「労働基準監督署に通報しろ」という助言です。労働基準監督署に通報することは確かに大事でしょうが、多くの人が御存知の通り労働基準監督署はそんなにすぐに動いてくれません。大きな違反でなければ対応に当たる職員の少なさから、どうしても順番待ちにならざるを得ません。

労働基準監督署が働き過ぎ?

厚生労働省の「平成27年度個別労働紛争解決制度の施工状況」というページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000126365.html)に書いてありますが、日本では労働相談件数が100万件を超えています。しかも平成27年で8年続けて100万件超えという状況です。毎年毎年100万件もの労働相談を労働基準監督署がさばけるでしょうか?現実的に不可能であることがわかります。

もし労働基準監督署がすべての労働相談に対応しなければならないとした場合、約3000人働いている職員それぞれが300件以上の労働相談に対応しなければなりません。休みなく働いたとしても毎日1件は処理しなければなりませんし、休みなく働く労働基準監督署職員なんて、ギャグでしかありません。

労働基準監督署に通報すること自体は労働相談を把握するためにも意味のある行為ですが、今そこにある労働環境の悪さを解決することには繋がりにくいのが現状です。ですので「労働基準監督署に通報する」と同時に労働環境を改善するための行動を起こす必要があります。

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最終更新:9/13(火) 16:33

アゴラ

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