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日本は「核ノドン」の脅威下に入ったと考えるべき

JBpress 9/13(火) 6:20配信

 9月8日、北朝鮮が5回目の核実験を行った。

 筆者は先月、北朝鮮のノドン発射を受けて8月9日に当サイトに以下のような記事を寄稿した。「北朝鮮はさらに大きな軍事行動に出てくる ~ノドンを秋田沖へ発射、次は核実験かムスダン長距離発射か」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47565)

 まさにその予想通りの展開となったわけだが、その予想自体は難しいものでも何でもない。北朝鮮の行動をみていれば十分に考えられることだ。

■ 北朝鮮は核弾頭を実現しているのか

 北朝鮮の動向が今後の日本にどう影響するかということを検討するうえで、最も重要なのは、北朝鮮はすでに核爆弾の小型化に成功し、弾道ミサイルに核弾頭を搭載しているのかどうかということだろう。もしもそれが実現されていれば、すでにノドンの射程内にある日本は、核ミサイルの脅威下にあるということになる。核ミサイルができているのかいないのかは、まさに日本の安全保障を左右する重大事なのだ。

 今回、北朝鮮は核実験成功を伝える声明のなかで、「核弾頭」の爆破実験に成功したと主張している。こうした言い方は初めてであるため、「いよいよ今回、初めて核爆弾の小型化に成功し、弾道ミサイルに核弾頭を搭載できるようになったのではないか」との憶測が広がりつつある。

 しかし、北朝鮮はすでに自分たちが起爆装置の小型化に成功し、核ミサイル戦力を保有するに至ったことを、2013年の核実験の際にすでに宣言している。核ミサイル武装を今回初めて主張したわけではないのだ。

 ただ、北朝鮮が言うことが事実かどうかは、誰にも分からない。諸外国も、中国やロシアも含めて、北朝鮮が核ミサイル戦力を実現化したとは明言していない。本当に分からないのだ。

■ 日本政府は「核ミサイル配備のリスクが増大」

 日本政府はどうみているのか。稲田防衛相は9月9日の記者会見で、「北朝鮮が、核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っているという可能性は否定できない」と発言した。

 ちなみに、日本政府の公式見解として『防衛白書』各年版(毎年7~8月に刊行)をみると、2012年版では「比較的短期間のうちに、核兵器の小型化・弾頭化の実現に至る可能性も排除できず、関連動向に注目していく必要がある」と、いまだ実現できていないとの見通しだった。

 それに対し、2013年2月の3回目の核実験を経た2013年版では、「比較的短期間のうちに、核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も排除できず、関連動向に注目していく必要がある」と、すでに完成している可能性に初めて言及している。日本政府・防衛省は、2013年の核実験を経て北朝鮮が核ミサイル武装を自称したことを受け、それを否定はしていないのだ。

 さらに、2014年版では前年版と同様の記述だったが、2015年版では「実現に至っている可能性を排除できない」との前年同様の記述の後に「時間の経過とともに、わが国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクが増大していくものと考えられ、関連動向に注目していく必要がある」との記述が新たに書き加えられている。核ミサイルが完成している可能性は否定できないと言っているものの、日本を射程におさめる核ミサイルはまだ配備されていないとみているわけだ。矛盾している記述だが、つまりは「よく分かっていない」ということだろう。

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最終更新:9/13(火) 6:20

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