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広島カープ“25年ぶりV”の背景にあった若手の躍動――セ・リーグ6球団の平均年齢を徹底調査

週刊SPA! 9/13(火) 16:20配信

「カープ女子」が新語・流行語大賞に選出された2014年、かつてチームメイトだった黒田博樹と新井貴浩が古巣の広島復帰をはたし、歓迎ムードでにぎわった2015年。そして今年9月10日、広島東洋カープは25年ぶりにリーグ制覇を成し遂げた。

 7度目のリーグ優勝をはたした10日の巨人戦(東京ドーム)を生中継したNHK「プロ野球 巨人―広島」の広島での平均視聴率は60.3%(ビデオリサーチ調べ)を記録。これは、1986年のリーグ優勝を決めた10月12日ヤクルト―広島戦の63.5%に次ぐ歴代2位の記録だ。瞬間最高視聴率は71.0%で、緒方監督と黒田、新井が胴上げされる場面と緒方監督の優勝インタビューの場面だった。“男気”と称された黒田は、史上最年長で優勝決定試合の勝利投手になった。

 生中継を観ていて、ふと気づいたことはないだろうか? そう、広島カープのスタメン選手は若いのだ。1番・田中広輔、2番・菊池涼介、3番・丸佳浩の「タナ・キク・マル」は平成生まれ(1989・90年)の同学年トリオ。そして、2打席連続本塁打でVに貢献した5番の“神ってる”鈴木誠也は22歳のスタメン最年少。さらに150キロ超の剛球を投げ込む守護神・中﨑翔太も24歳というから驚きだ。

 それだけでなく、打線の1番から9番まで全員がチームで育った生え抜き選手であり、地元ファンが熱狂するのもうなずける。その一方で、アラフォー世代の黒田博樹(41歳)、新井貴浩(39歳)、石原慶幸(37歳)らがチームの中心で精神的支柱となっているのだから、今年のカープの優勝には誰もが納得するだろう。

 今シーズンの広島カープが若手とベテランのバランスのとれたチームだったことは間違いない。それでは、セ・リーグ全体に目を向けるとどうだろうか?

 まずは、今年3月23日に日本野球機構(NPB)が公示した今季開幕戦でベンチ入りが可能な出場選手登録名簿をもとに、チームごとの一軍登録選手の平均年齢を調べることにした。結果は以下の通りで、広島カープは4位となった。

1位:横浜DeNAベイスターズ……28.08歳(昨年6位→3位)

2位:中日ドラゴンズ……28.96歳(昨年5位→6位)

3位:読売ジャイアンツ……29.19歳(昨年2位→2位)

4位:広島東洋カープ……29.36歳(昨年4位→1位)

5位:東京ヤクルトスワローズ……29.94歳(昨年1位→4位)

6位:阪神タイガース……30.44歳(昨年3位→5位)

※セ・リーグ順位は、2016年9月12日(月)現在

 しかし、スタメン選手に限定してみると結果は大きく変わってくる。

 今回は、チームの中心を担うスターティングメンバーとして出場試合数が多い上位8野手、投球回数が多い上位5投手(先発)、ホールドとセーブが最多の投手をそれぞれ中継ぎ・抑えとし、各チーム15選手を対象に平均年齢を調査した。

1位:横浜DeNAベイスターズ……27.13歳[全体1位→1位]

2位:広島東洋カープ……29.27歳[全体4位→2位]

3位:阪神タイガース……29.47歳[全体6位→3位]

4位:中日ドラゴンズ……29.60歳[全体2位→4位]

5位:読売ジャイアンツ……30.33歳[全体3位→5位]

5位:東京ヤクルトスワローズ……30.33歳[全体5位→6位]

 チーム全体としては平均年齢が高めだった広島カープも、スタメン選手の平均年齢は下がって4位から2位となっている。広島には黒田(41歳)、新井(39歳)、石原(37歳)の3ベテランがいること、今回の調査では中継ぎの今村猛(25歳)が対象となっていないことを考えると、まさに若手とベテランの関係がうまく噛み合った理想のチームと言えそうだ。

 今回の平均年齢調査で一軍全体、スタメンともに1位となった横浜DeNAベイスターズは、過去10年間で6位→4位→6位→6位→6位→6位→6位→5位→5位→6位と低迷していたが、今年は現在3位と奮闘し、チーム初となるクライマックスシリーズ出場を目前にしている。今季39本塁打の筒香嘉智や29セーブの守護神・山崎康晃らを軸に来年以降の飛躍が期待できるかもしれない。

 カープ球団は、外野自由席が年間20試合無料で観戦できる特典付きの「レディースカープ会員」をファンクラブ枠に設けるなど、女性ファンをはじめとした観客を呼び込む工夫をしてきたこともリーグ優勝に大きく貢献しているだろう。今では球場まで足を運んで広島カープを応援する「カープ女子」の姿も多い。

 シーズン終盤となったプロ野球だが、今年は広島カープの若い選手たちがクライマックスシリーズでどんな活躍を見せてくれるのだろうか。

【セ・リーグ6球団 スタメン対象15選手】

広島東洋カープ……野手:安部友裕、新井貴浩、石原慶幸、菊池涼介、鈴木誠也、田中広輔、松山竜平、丸佳浩/先発:岡田明丈、黒田博樹、K.ジョンソン、野村祐輔、ヘーゲンズ/中継ぎ:J.ジャクソン/抑え:中崎翔太

読売ジャイアンツ……野手:阿部慎之助、ギャレット.J、L.クルーズ、小林誠司、坂本勇人、長野久義、橋本到、村田修一/先発:内海哲也、大竹寛、菅野智之、高木勇人、田口麗斗/中継ぎ:S.マシソン/抑え:澤村拓一

横浜DeNAベイスターズ……野手:石川雄洋、梶谷隆幸、倉本寿彦、桑原将志、筒香嘉智、戸柱恭孝、宮崎敏郎、J.ロペス/先発:石田健大、井納翔一、今永昇太、久保康友、山口俊/中継ぎ:三上朋也/抑え:山崎康晃

東京ヤクルトスワローズ……野手:今浪隆博、大引啓次、川端慎吾、坂口智隆、中村悠平、バレンティン、山田哲人、雄平/先発:石川雅規、小川泰弘、デイビーズ、成瀬善久、山中浩史/中継ぎ:ルーキ/抑え:秋吉亮

阪神タイガース……野手:今成亮太、マウロ・ゴメス、高山俊、鳥谷敬、原口文仁、福留孝介、北條史也、大和/先発:岩崎優、岩貞祐太、能見篤史、藤浪晋太郎、ランディ・メッセンジャー/中継ぎ:高橋聡文/抑え:マテオ

中日ドラゴンズ……野手:荒木雅博、大島洋平、杉山翔大、堂上直倫、ナニータ、ビシエド、平田良介、福田永将/先発:大野雄大、ジョーダン、バルデス、吉見一起、若松駿太/中継ぎ:又吉克樹/抑え:田島慎二

※各データは、2016年9月12日(月)現在 <取材・文/北村篤裕>

日刊SPA!

最終更新:9/13(火) 16:20

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