ここから本文です

タモリと鶴瓶が作り上げた噺が歌舞伎に! 中村勘九郎・七之助兄弟とのほっこり交流秘話

週刊女性PRIME 9月14日(水)18時0分配信

 8月9日から28日まで公演されていた歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』。中村勘九郎や七之助らによって、今公演で初お披露目された演目『廓噺山名屋浦里』が歌舞伎ファンを大いににぎわせた。というのも今作は、タモリと笑福亭鶴瓶の大御所2人が作り上げた噺だったからだ。

「吉原の花魁『浦里』と堅物侍の人情噺なんですが、もとはタモリさんが、'11年にNHK『ブラタモリ』で吉原を訪れたときに仕入れた話です。そして『笑っていいとも!』(フジ系)の楽屋で話を聞いた鶴瓶師匠が、作家さんと落語に練り上げたのが『山名屋浦里』です」(落語関係者)

 昨年1月から自身の落語会で同作を披露している鶴瓶。“原案者”であるタモリが、花束を持って落語会をサプライズ訪問しては鶴瓶を祝福、驚かせたエピソードは以前、「週刊女性」でも報じている。そんな黄金タッグが生み出した作品に、いち早く注目していたのが歌舞伎役者の中村勘九郎だった。

「『浦里』を伝え聞いた勘九郎さんは“ぜひとも歌舞伎にさせてください”と、頼み込んだそう。思わぬ“オファー”に細い目を見開いて驚いた鶴瓶師匠はタモリさんと相談して、“おもしろい舞台にしてください”と快諾したのです。『中村屋』とは何かと縁もありますからね」(前出・落語関係者)

 コクーン歌舞伎を立ち上げて、ニューヨーク公演を実現させた故・中村勘三郎さんと同様に、勘九郎は歌舞伎界において“アイデアマン”として知られている。とくに新しいものを生み出すことに関してはさすが、若い感性ということだろう。通常ならばひとりで演じる落語を、今回はしっかりと歌舞伎に仕立ててみせた。

 さらに勘九郎は、『山名屋浦里』で意外な役者を歌舞伎デビューさせていた。

「鶴瓶さんの息子で俳優の駿河太郎さんも出演しました。9月11日から舞台公演がスタート、22日には映画も公開される勘九郎さん主演の作品『真田十勇士』にも、太郎さんは出演しています。

 その縁あって勘九郎さんに誘われて歌舞伎座に立ったのかもしれないですね。鶴瓶さんも生前の勘三郎さんとは交友がありましたが、息子同士を引き合わせたことはないのだとか。不思議な巡りあわせがあるんですね」(芸能プロ関係者)

 さて28日の千穐楽、『三部』最終演目の『浦里』終演後にはカーテンコールが行われた。慣れない演出と一向に鳴りやまない拍手に勘九郎、七之助らが困惑していると、花道を歩いて舞台に向かう2人の影アリ。そう、この日またも来場していた、タモリと鶴瓶による千穐楽ならではのサプライズ登壇だった。

 グレーのジャケットに白いパンツ、かぶっていたハットをとったタモリ。そして黒のジャケットにハーフパンツを合わせた鶴瓶。

 スタンディングオベーションで総立ちだった客席からは、より大きな歓声と拍手が沸き起こった。

「去年から落語として上演しているんですけども、こんなにも早く歌舞伎になるとは思ってもみませんでした。それにしても不思議ですね。だってコレ、落語ではひとりでやっているんですよ」

 と話した鶴瓶。ことの“発端者”タモリも、

「吉原を特集したときに、自分も興味があって資料を調べていたら、この話のもととなった実話に会いました。それを落語か講談にできないか、と鶴瓶に話したら、“やるで”と。でも、こんなに早くこんなふうに歌舞伎になるとは驚きましたね」

 自身が見つけた話を相棒が落語化、そして歌舞伎として多くの人を魅了したことがよほどうれしかったのだろう。最後にテンションが高まったのか、タモリが「あーいー!」と劇中の『禿』のまねをして爆笑をさらうと、同時に幕が下りたのだった。

1/2ページ

最終更新:9月14日(水)18時0分

週刊女性PRIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊女性PRIME

(株)主婦と生活社

「週刊女性」9月27日発売
号 / 毎週火曜日発売

定価390円(税込)

豊洲へなぜ市場移転 経緯と課題

築地から市場が移転される豊洲で、都が土壌汚染対策をしていなかったことが発覚。そもそもなぜ豊洲に移転するのか、経緯と課題を知る。