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平均年齢24歳。「育成の柏レイソル」に日本サッカーの希望を見た

webスポルティーバ 9/14(水) 11:31配信

 メンバーリストを見るだけで、柏レイソルというクラブのアイデンティティがよくわかる。

【写真】チームの精神的で支柱である大谷秀和(31歳)が若手を引っ張る

 選手名の横に記された前所属の欄には、「柏レイソルU-18」の表記がずらり。スタメン11人のうち、実に5人の前所属がこの下部組織のチーム名で、「アビスパ福岡」と記されているGK中村航輔と、「湘南ベルマーレ」のMF武富孝介も、福岡、湘南で武者修行を積んだ柏ユース上がりの選手である。「水戸ホーリホック」と書かれたDF輪湖(わこ)直樹も、ヴァンフォーレ甲府でプロ入りを果たしたものの、元をただせば「柏レイソルU-18」出身だ。

 残り3人のうち2人はブラジル人で、日本人選手の“外様”は2008年にFC東京から加入したMF栗澤僚一のみ。日本有数のアカデミー組織を備え、自前で選手を育ててチームを強化する――。柏は金銭的に恵まれない非ビッグクラブがプロリーグで生き残るための、まさにお手本のような存在なのである。

 前所属の偏りだけではなく、その年齢にも驚かされる。この日のスタメン平均年齢は24.27歳で、2ndステージ第11節での対戦相手・鹿島アントラーズを1歳以上も下回っただけでなく、今節に行なわれたすべての試合のなかでも最年少のチームだったのだ(ちなみに最高齢は30.36歳のヴァンフォーレ甲府)。

 ユース出身の若手がチームの骨格をなす柏が、2ndステージで優勝争いを演じている。第10節を終えた時点で6勝1分3敗、首位の川崎フロンターレとは勝ち点3差の6位につける。残り7試合、逆転優勝の可能性を大きく残すなかで迎えた第11節の鹿島戦。1stステージを制したチームとの対戦は、彼らがその資格を有しているかを推し量るうえでの、まさに試金石の一戦と言えた。

 結論から言えば、柏の完勝だった。前半は互角の展開ながらも、後半立ち上がりの早めの選手交代をきっかけに先制点を奪うと、終了間際に前がかりとなった鹿島の裏を鋭くカウンターで突いて追加点を奪取。相手の反攻も難なくしのいで、2-0と危なげなく勝ち点3を手にしている。

 試合前に抱いていた柏の印象は、若いチームにありがちな“イケイケ”スタイル。実際に得点は多いが失点も多く、数字上では安定感に欠けている。若さゆえの積極性をもってして、臆(おく)することなく相手に立ち向かい、ゆえにやられることも少なくないが、パワフルなブラジル人コンビが強引にゴールをこじ開けて勝利を手にする――。そんなサッカーを思い描いていた。

 たしかにこの日得点を奪ったのは、FWディエゴ・オリヴェイラとFWクリスティアーノの助っ人コンビで、いずれも個人の力を示したファインゴールだった。途中出場のFW伊東純也(彼も23歳と若いがユース出身ではない)が出場から3分後にディエゴ・オリヴェイラの先制点をアシストしたように、下平隆宏監督の采配がはまった試合でもある。

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最終更新:9/14(水) 14:19

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