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ハッカー集団「ファンシー・ベア」がWADA攻撃、ウィリアムズ姉妹らも被害に

Forbes JAPAN 2016/9/14(水) 17:00配信

女子テニス界のスーパースター、セリーナとビーナスのウィリアムズ姉妹に関する個人的な情報がインターネット上に流出したことが分かった。世界反ドーピング機関(WADA)のコンピューターシステムに侵入したとするハッカー集団、「ファンシー・ベア」が明らかにした。



ファンシー・ベア(空想上のクマ)はインターネットサイトに加え、ツイッター・アカウントも開設。不正に入手した情報を公開している。この中には、体操女子で金メダルを獲得した米国のシモーン・バイルス選手に関する情報も含まれる。

フォーブスはアスリートたちのプライバシー保護の観点から、流出したデータにつながる情報は本記事の中では明らかにしない。だが、これまでのところ、選手たちにとって非常に都合の悪い情報が公開されたというわけではなさそうだ。ただし、ネット上に流出しているWADAのデータベースは複数に上り、ハッカーらは今後も、その他の情報を公開していくとして次のように述べている。

「まずは米国チームに関する情報から公表する。彼らは汚れた勝利で自らの名に泥を塗った。われわれは今後、まだ明らかにされていないその他の国の五輪代表チームの情報も開示する。有名なアスリートたちがドーピング剤を使っていたことを示す驚くべき証拠が間もなく明らかにされる。待っていてほしい」

ハッキングを通じて政治的・社会的な主張や抗議をする「ハクティビスト」のアノニマスと同じ手口を使うファンシー・ベアは、「#OpOlympics」を通じて今後、アスリートたちの間にどれだけドーピングがまん延しているかを明らかにしていくと主張している。

ロシアが攻撃を支援?

WADAはロシアを非難

サイトなどの開設と同じ9月13日、WADAは被害に遭ったことを認めた上で、ロシアのハッカー集団によるものだとの見方を示した。

WADAがあからさまに非難するこの集団は、米民主党全国委員会(DNC)が今年7月に被害に遭ったハッキングにも関連があるとみられている。

WADAによると、ファンシー・ベアは各国の選手のドーピング検査に関する情報を一元的に管理する同組織のデータベース「ADAMS」に侵入。リオデジャネイロ五輪に向けて国際オリンピック委員会(IOC)に与えられたログイン認証情報を、スピアーフィッシング攻撃により不正に取得したとみられている。

WADAは、公開されたデータは試合に関連するものだけだとしている。だが、中には五輪開催以前の古い情報も含まれており、機密扱いとされていた選手の医療データも流出したという。

一方、ロシア政府報道官はAP通信に対し、同国政府がWADAへの攻撃を支援するなどあり得ないことだと反論している。

Thomas Fox-Brewster

最終更新:2016/9/14(水) 17:00

Forbes JAPAN

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