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四季報コメントで占う「金投資の時代」はやってくるか

会社四季報オンライン 9/14(水) 20:51配信

 「申(さる)年騒ぐ」の相場格言のとおり今年は波乱続きである。

 リオ五輪での日本人選手の活躍など明るい話題もあって8月から9月にかけて世の中は楽観ムードになりつつあったが9月9日、北朝鮮が今年2回目の核実験を実施したことで状況は一変。安倍首相は「新たな段階の脅威」と危機感を表明するなど、不穏な空気が漂い始めている。またクリントン候補かトランプ候補かを決める米国大統領選挙も残すところ2カ月弱となり、大きな波乱要因としてあらためて認識され始めている。

 何が起きても不思議ではない状況では、リスク回避の動きが強まることが予想され、投資家はリスクヘッジの手段を考えておく必要に迫られる。そこで今回は「有事の金買い」の金投資について考えてみたい。

 「有事の金買い」とは、1970年代の米ソ冷戦時代に核戦争への不安から、最後に残るのは実物資産の「金」であるという考えのもと、「金」が買われ価格が高騰したことに始まる。当時スイスでは自宅に核シェルターを作り、金貨を保管していたという話もあったようだ。

 ベルリンの壁が崩壊し、米ソの冷戦構造が崩壊すると、新たなグローバル経済のルールが生まれ、金も一つの投資対象として世界で公平に取引されるようになった。そのため「有事の金買い」の意義は薄れ、イラク戦争勃発時には逆に有事で金が売られ、金価格が急落。徐々にその言葉も忘れられていった。

 ところが最近になって、「マイナス金利」は資本主義経済の終焉の兆しとして、資本主義経済そのものが崩壊するとの説を唱える識者が出始め、あらためて「有事の金買い」を考え直すタイミングが来ているようだ。

 大事なことは、有事が来る前に一度「金」について考えておくことであり、金投資を資産運用のリスクヘッジの一つとして検討することである。今後世界がどう動くにせよ、有事が来てから考えるのでは遅いことだけは確かだ。今回は「会社四季報」を活用して、今後の金価格の動向を占えるかも考えてみた。

■ まずは「金」の歴史から

 人類が初めて金を使ったのは紀元前6000年ごろのメソポタミア文明とされる。古代エジプトも金とのかかわりは深く、紀元前14世紀のファラオである「ツタンカーメン王」の黄金のマスクはその美しさで有名だし、スペインに滅ぼされた「インカ帝国」も黄金の国として有名である。

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最終更新:9/15(木) 17:26

会社四季報オンライン