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新世代ボルボS90とV90を試乗──ドイツ車たちに一矢を報いる存在

GQ JAPAN 9月15日(木)20時21分配信

ボルボが社運を賭け開発した新世代フラグシップセダン「S90」、そしてそのステーションワゴン「V90」の2台をスペインで試乗した。

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モデルチェンジを行ったという事実を、誰の目にも効果的にアピールする──そのためには、まずは「見た目を変える」という手段を採るのが一番なのは当然だ。

もちろん、“スキンチェンジ”などとも揶揄されるそうした方法を採った場合でも、各部のチューニングに新たな手を加えるなどで、走りの実力なども向上することは、珍しくはない。

けれども、ボディ骨格を従来型からの踏襲とした場合、やはり進化の飛び幅はなかなか大きくならない。加えて、エンジンやトランスミッションなどもキャリーオーバーとなれば、内容に見るべき進化は乏しく、「一体何のためにモデルチェンジしたのか!?」と、改めて問いたくなる事例も皆無ではないものだ。

そんな表面的なモデルチェンジとは裏腹に、何もかもを全て刷新させたのが、昨今のボルボ発のニューモデルたち。ちなみに、この“何もかも”にはボディやシャシー、エンジン/トランスミッションに加え、その生産設備までが含まれるのだから恐れ入る。

そのために投じられたという費用は、米ドルにして実に110億。実は、ボルボの年間生産台数は日本では「小さなメーカー」と紹介をされるスバル(富士重工)の、さらに半分ほどに過ぎないもの。

すなわち、前述のような規模での全方位に及ぶボルボの改革が、まさに「社運を賭けた」ものであったことは疑いないのである。

こうして、「すべてを一新」の末に生み出されたボルボ最新のモデルが、ここに紹介をするフラッグシップセダンであるS90と、同じくステーションワゴンのV90だ。

そこに採用された新骨格やシャシー、パワートレインなどは、基本的に先行発売された新型「XC90」と同様のアイテム。すなわちこのS90/V90は、ボルボの新世代モデル第2弾と言えるわけだ。

実はS90/V90には、かつて短期間ながら同名のモデルが存在した。1990年にローンチされた「960シリーズ」が、1997年になって名を改めたセダンとステーションワゴンがそれだ。

とはいえ、すでに20年近い時を隔てた“新旧”のモデル間に、「その時代のフラッグシップセダンとワゴン」という事柄以外、共通項は何もないのは当然。そんなかつてのS90/V90以降、ボルボ車のフラッグシップモデルの名称は長期に渡って、セダンは“80”止まり(S80)、ステーションワゴンは“70”止まり(V70)だった。

そんな歴史を打ち破り、今再び”90”の数字が与えられた理由。

それは、前述のごとく社運を賭けた開発が行われた最新のモデルたちが、改めて同社のフラッグシップシリーズであるという位置づけを明確にアピールするためであったに違いない。

ボディ骨格からシャシー、パワートレーンといったハードウェアが最新アイテムであるのはもちろん、刷新された生産設備、そしてそのポジショニングに至るまで、あらゆる面でここまで気合いの入った“フルモデルチェンジ”は、なかなかお目に掛かれるものではないことが理解出来るだろう。

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最終更新:9月15日(木)20時56分

GQ JAPAN

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