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ラオックス、危機的状況突入…突然の爆買い消滅で赤字転落、新店舗が半年で閉鎖

Business Journal 9/15(木) 6:01配信

 高級時計や家電、ブランド品を大量に購入してきた中国人観光客の爆買いに急ブレーキがかかった。4月以降、潮が引くように彼等はいなくなった。

 中国人観光客御用達の免税店チェーン、ラオックスの2016年12月期第2四半期(1~6月)の連結決算の売上高は350億円。前年同期に比べて23%減った。営業利益は91%減の4億5400万円(前年同期は50億円)、最終損益段階では4億6400万円の赤字(同46億円の黒字)に転落した。

 業績の悪化に伴い16年12月期(通期)の業績予想を下方修正した。売上高は従来予想の1000億円から350億円減額して650億円、営業利益は12億円と従来予想を57億円下回る見通しだ。落ち込みがあまりに激しいため、最終損益は「予想が困難」として開示しなかった。

 家電量販店だったラオックスは09年に中国の小売り大手、蘇寧電器集団(現・蘇寧雲商集団)の傘下に入った。その後、ブランド品や化粧品なども扱う免税店に転換。中国人観光客の爆買いで業績が急上昇した。

 勢いに乗り全国に免税店を展開。15年1月に17店だった店舗数を今年7月には41店に拡大した。戦線が伸びきったところで“爆買いバブル”が弾けた。全店の売上高は5月が前年同月比44%減、6月が同49%減、7月が同44%減と激減した。

 出店政策は迷走中だ。7月下旬、札幌市の小型店を新規開店からわずか半年で閉鎖、同じく鹿児島市の小型店を新規開店から5カ月という超短期で閉鎖した。また鹿児島では、予定していた新規出店も中止した。

 不振の理由ははっきりしている。中国政府が今年4月から、中国人が海外で購入した商品を中国へ持ち込む際の関税を引き上げたからだ。事実上、免税だった個人輸入扱いの品物に一般貿易並みの税金を課した。そのため、高級時計には最大で60%の税金が加算された。

 ブランド品などを日本で購入し、中国でネット通じて転売する代購(代理購入)と呼ばれるブローカーは採算が合わなくなり姿を消した。つまり、ブローカーが爆買いの主役だったという見方もできる。

●インバウンドの代表銘柄、コメ兵も赤字転落

 爆買いバブルが弾け、インバウンド(訪日観光客)銘柄を直撃した。中古のブランド品などを販売するコメ兵も赤字に転落した。

 コメ兵は1947年、名古屋市でたった5坪の古着屋「米兵」を創業した。創業者一族が1897年に米屋を創業し、名前が「兵次郎」だったことにちなんで、こう名付けた。1987年に社名をコメ兵に変更。中古品を買い取り、店頭で売り始めた。

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最終更新:9/15(木) 6:01

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