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海外では常識?生命保険を活用した相続税対策

JBpress 9月15日(木)6時0分配信

 日本の富裕層は投資にも寄付にも消極的だとよく言われる。消費に関しても、諸外国の富裕層と比較すると決して積極的とは言えない。

 その根底には、「いつお金がなくなるか分からない」「子どもや孫に資産を残せなくなるかもしれない」という漠然とした不安感があるようだ。

■ 相続税を払っても資産が増える? 

 そんな不安をカバーするための手段の1つに「金融商品としての保険」がある。日本の富裕層も多数の保険に入っている。それにもかかわらず、なぜ資産消滅の不安感が常にアタマをよぎるのか。日本の保険は、富裕層が望む保険の仕組みに行き着いていないのではないか・・・? 

 そうした問題意識から、筆者はアジアを中心とする海外富裕層の資産保護の方法を調べるようになった。その結果、判明したのが、日本と海外の富裕層は相続税対策の考え方、手法が大きく異なっているということだ。

 シンガポールのように相続税がゼロという国もあるが、そうした国は例外として、海外の富裕層は一体どのように相続税対策を行っているのか。

 実は海外では、生命保険を活用した相続税対策が半ば常識となっている。相続資産が減らない、いや、むしろ相続税を支払った後に資産が増えてしまうような保険の枠組みを持っているのだ。

 端的に言うと、1億円の保険金で、被保険者の死亡時に10億円の保険金が支払われるような保険である。そんな保険なら、どんなに高い相続税を支払わなければならない国でも、納税後に1億円以上は残る。実際には4~5億円程度は残るだろう。一方、日本では死亡保険金の最高額はせいぜい数億円である。1億円を超える保険商品はほとんどないと言ってよい。

 アジアをはじめとする海外では、相続人(子ども)が相続税を支払っても、それ以上の資産が残るような保険を購入できる。だから、富裕層は安心して寄付もどんどんできるし、お金を消費にまわすことができるというわけだ。日本と海外で富裕層の行動に差が出るのは当たり前なのである。

 最高税率が上昇している日本の相続税。軽減特例や2次相続、非課税枠の活用などの対応策もあるが、「3代でお金がなくなる」システムとは言い得て妙だ。なぜそうなってしまうのか。大きな要因の1つとして、海外では当たり前の、富裕層が享受できる保険商品を日本では販売していないことが挙げられるのではないか。

■ 日本人富裕層の消費を喚起する2つの方法

 シンガポールのように相続税ゼロというのは確かにどうかと思うが、アジア富裕層消費に対抗するような、日本人富裕層の消費を喚起するための抜本的な対策はないだろうか。

 ここでは、筆者が考える解決策のヒントを2つ提示したい。

 【解決策1】

 1つ目は、資産の一部を国の政策の推進に投資(配分)してくれた人に対しては、その投資を相続税とみなして課税しない措置だ。

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最終更新:9月15日(木)6時0分

JBpress

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