ここから本文です

日本の「工匠精神」に学べ!中国企業に高まる気運

ダイヤモンド・オンライン 9月15日(木)6時0分配信

 中国経済はいまや厳しい局面に直面している。

 これまでは、労働力人口が全体の人口増加率より高かったため、豊富な労働力が経済成長を後押しする「人口ボーナス」の時期にあり、その恩恵を満喫して、安い製造コストでいろいろなものを作っては海外へ輸出して、経済発展のスピードを維持してきた。

 当時の中国では企業を「做大、做強」にしようといったスローガンがよく聞かれていた。つまり、企業を大きく強くしよう、ということを求めていたのだ。規模とスピードが追求されていた時代だから、こう求めていたこと自体は咎められない。

 しかし、人口ボーナスが減り、これまで走ってきた経済発展路線に陰りが生じ、安かろう悪かろうのやり方では、企業と経済をこれ以上発展させることが困難になってきた。倒産に追い込まれた企業も後を絶たない。企業経営者も政府関係者も途方に暮れている。

 中国経済はこれからどのような路線を進むべきか。企業はどのような方法で競争相手の企業に追いつき、追い越すのか。企業はどこから新たな発展を支える生命力を得られるのか。これは中国企業や地方政府関係者が考え込んでいる最新の課題だ。

 特に民営企業が集中する長江デルタ地域の地方政府も企業も日本の技術力に目を向けた。ある分野に特化して、その分野の極みになるような製品を製造する日本企業を高く評価する。匠の心という表現に相当する言葉もこの頃、中国で流行っている。「工匠精神」というものだ。

 日本企業がもつイノベーションを学び、その技術を導入し、日本での投資や日本企業との提携ないしM&Aの希望がいたるところから出ている。

● 上海市海外聯誼会にできた 日中企業の交流の場

 昨年12月、上海市海外聯誼会に中日分会という部署ができたとき、特定の2ヵ国を強調する団体の誕生は珍しいだけに、人々が多大の期待を寄せた。日中企業の交流の場を設けてほしい、交流のチャンネルを増やしたいといった要望もその一部だ。

 こうした期待とニーズを受けて、上海海外聯誼会中日分会は上海交通大学安泰経済与管理学院、上海交通大学中国企業発展研究院と組んで、9月9日、長江デルタ中日企業イノベーションフォーラムを開催した。

 中日分会にとっては、こうしたイベントは初めての試みだから、最初、聴講者の募集範囲を上海に限定しようという意見もあったが、中日分会はむしろ募集範囲を長江デルタ全域に拡大しようと主張していた。

 演者は日本企業と中国企業のそれぞれ2社に頼み、フォーラムのテーマも企業の悩み解消に役立ちそうなものに限定した。

 結果から見ると、正式な案内を公表してからわずか2日間で聴講応募者が会場の収容人数を上回った。しかも、応募範囲は大幅に主催側の予想を超えた。海南、広東、香港、福建、浙江、江蘇、安徽、河南、山東、天津、北京など10以上の省・市・特区の企業経営者、経済界または政府機関の関係者が我先にと申し込んだ。

 日本からも10社以上がわざわざ上海に駆けつけた。会場を訪れた企業の業種を見ると、製造業のほか、ハイテク、IT、コンサルタント、金融、保険、航空、運輸、物流、設計などの分野と多岐に渡った。

 聴講応募者があまりにも多かったので、フォーラムの会場を急きょ、大きな会場へ変更した。その人気ぶりに、中国企業の関心がどこにあるのかが透けて見えてくる。フォーラムの講演内容を紹介しておこう。

1/2ページ

最終更新:9月15日(木)6時0分

ダイヤモンド・オンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

特集 凄いネスレ 世界を牛耳る 食の帝国
違いが分かる食の帝国を徹底解明!
特集2 2017年新卒就職戦線総括
今年も「超売り手市場」が継続

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

地球外生命を宿しているかもしれない1つの惑星と3つの衛星
地球外にも生命はいるのでしょうか?NASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星科学部門の部門長であるジェームズ・グリーンと一緒に、地球外生命を宿していそうな場所を太陽系内の中で探してみましょう。 [new]