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ゴルフ界は2025年で行き止まり、これを見過ごせるわけがない

nikkei BPnet 9月15日(木)9時51分配信

リオ・オリンピックでのゴルフ復活という一時の明るい話題の一方で、ゴルフ市場の凋落傾向には歯止めがかからず、関係者の表情は晴れない。ピーク時には1200万人と言われた国内ゴルフ人口はほぼ半減し、いまだ底の見えない状況である。反転と復活の道筋はつけられるのか、そのために業界全体がなにをすべきなのか、日頃ゴルフ界の改革に奔走する倉本PGA(日本プロゴルフ協会)会長に思いを語ってもらった。

●終焉に向かってどう生き延びていくか、選択を迫られている

――オリンピックをきっかけにして、プレーヤーが700万人近くにまで落ち込んだと言われる国内のゴルフ市場を刺激したいところですね。

倉本:日本に限らず状況はますます深刻です。米国ではこの1年だけでもテーラーメイドの身売りであったり、ナイキのゴルフ撤退、大きなゴルフショップ・チェーンが民事再生を起こしたりと、事態は予想を超えた速さで進行しています。

 日本でも間違いなくゴルフ人口は減っているはずですが、これが表面的には見えづらいのです。プレーの年間延べ人数で見ると、このところずっと1億回から9000万回前後で推移している。あまり落ち込みがないように見えますが、下支えしているの実は高齢者なんです。彼らのプレー回数が増えたがゆえの現象で、いつまでも続く話ではない。2025年には団塊の世代がすべて後期高齢者なんですよ。ということは、2020年にオリンピックがあろうがなかろうが、ゴルフ界は2025年で尻が見えてしまっている。ゴルファーが減ると同時に間違いなく回数も減るのが2025年。私たちはそのデッドエンドに向かって、どう生き延びていくかという選択を迫られているのです。

 選択肢は3つだけです。手をこまねいて何もしない、自分たちだけが生き残ろうとする、そして業界全体が皆で手を取り合って動く。でも、1番目も2番目の選択はあり得ません。結局、ゴルフ界全体がみんなで手を携えて何かをしなければならないのです。

――PGAではどのような取り組みを進めているのですか。

倉本:大事なことはやはり新しいゴルファーを創出するという、この1点なんです。2025年までにできることとして、まず高校生や大学生にゴルフをやってもらう。私学にはゴルフ部がありますが、公立の高等学校でも授業にゴルフを選択科目として入れてもらおうと働きかけています。

 例えば、大阪市は20校を超える高等学校で体育の選択科目にゴルフを入れてもらえました。大学では、約580校ほどがゴルフを授業に取り入れている。こうした取り組みで年間10万人くらいの学生がゴルフを体験し、まだ歩留まりが何パーセントになるか分かりませんが、これが年間1万人のゴルファー創出につながるのであれば、やる意義があったということになります。

 もう1つは、PGAがこの5月から始めた「ゴルフデビュープログラム」という試みです。これはまったくゴルフをしたことのない人たちにゴルフを始めてもらい、最低限できるように上達するまで、我々が支援しましょうというプログラムです。関東と関西でテストマーケティングをやっていて、色々と見直しているところです。

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最終更新:9月15日(木)9時51分

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