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ベビメタ特集も…『QuickJapan』編集長が考える演出術

R25 9月16日(金)7時1分配信

“逆境”的業界で戦う30オトコにインタビューする本連載。第4回は前回に引き続き、今年2月にリニューアルしたカルチャー誌『Quick Japan』の新編集長・続木順平さんに話を聞いた。

●いま、物を売るには「ドラマチックな演出」がカギ
自分たちが取り上げたアーティストやタレントをメジャーにして、世の中にムーブメントをつくることを仕事のモチベーションにしているという続木さん。「手応えを感じた仕事」を聞くと…。

「反響が明らかに多かったのは『BABYMETAL』特集ですね。ロンドンで1万2000人を集めたライブをレポートしました。現地の人の反応や、マスメディアの評価も取材して…。ホテルに戻ればライターとカメラマンと、その日取材したものを整理したりで、正直ロンドンに行った記憶がほぼないです(笑)。でも、読者アンケートやネットでの反響が普段とはケタ違いでしたね。BABYMETALの海外での評価をフラットに伝えたことが、現地に行けなかったファンや『BABYMETALってどうなの?』と思っている人たちに喜んでもらえたのかなあと」

現地まで行ったことが結果に繋がった要因のひとつだったと話す続木さん。自身が感じている、「いい仕事をするコツ」のようなものはあるのだろうか? 

「意識しているのは、価値を高めるような『ドラマチックな演出』。BABYMETALの話で言えば、夕方のロンドン市街の全景を撮れる高層ビルを探したんですよ。ロンドンを一望できる写真を冒頭の見開きページに使い、「ここでライブをするんだぞ!」と、彼女たちがこれからやることの凄さを感情に直接訴えられるような絵で伝えたかった。そういう見せ方への意識は、いまの時代に『買ってもらえるもの』をつくるうえで大切にしています。大前提として、取材しているアーティストさんやタレントさんが好きだから、いい誌面を作って魅力を多くの人に知ってもらいたいという思いから生まれてるんですけど」


●相性、めぐり合わせ、運…フットワークは軽いほうがいい
会社員であれば、上司や会社の方針と自分のやりたいこととの板挟みに悩む人は多いはず。好きな気持ちがあるのであれば、それを押し売りするのでなく、どう仕事として形にするのかを考えなければならない。その事実は、編集長に就任し、より強く感じるようになったという。

「編集長になれたからといって、なんでもかんでもできるわけじゃないんですよね。会社には編集長の上に発行人や営業部長など各部署の役員が大勢いるので、『(特集する)この人誰?』とか『それで大丈夫?』とか、指摘を受けます。それに対しては『ここがいいんです!』と情熱を語ることも大事ですが、客観的な指標を伝えます。アーティストだったら、CDの売上やライブの集客人数、SNSとの相性など…。遅いんですけど、編集長になってやっと『あぁ、好きなだけじゃできないんだ。だから独立する人もいるんだ…』って分かりました(笑)。でも、会社でやる強みは営業部や広告部などと力を合わせてマスを動かせる力があることです。いまはそれをうまく連携してやるのみです」

会社に所属するメリットとデメリットは背中合わせなのだ。自分の置かれている逆風の環境に悩む会社員は、どうするべきだろうか。

「嫌なら辞めなさいよってことだと思いますけどね。僕の知り合いにも、企画が通らなかったり、上司と合わなかったり、いろんな理由で辞めていった人たちがいました。でも、それで別の場所で活躍している人もいます。仕事って人間関係じゃないですか。その業界で働くことを諦めなければ、会社を変えるとか、部署や上司を変えてもらうとか、そういうちょっとしたことで向いている場所に行ける可能性はありますよね。僕がいま編集長をやっているのも、いろんな縁のめぐり合わせ。飲み会で相性が良くて引き抜かれることもあるだろうし、変化を求めるならフットワークを軽くするのは大切だと思います。このインタビューも飲みの場の縁で生まれていますし(笑)」

自分自身、いまの立場に固執することなく、好きなことができる環境を常に探しているという続木さん。最後に、『雑誌がもっと売れていた時代で働きたかった?』と聞いてみた。

「もちろん作った雑誌はめちゃくちゃ売りたいですけど…過去の時代でやりたいとは思わないですね。当たり前ですけど、僕は自分が生きてきた時代に興味があって、いまのカルチャーが好きなんで。それを追っていたいです」

(黄 孟志/かくしごと)

(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

最終更新:9月16日(金)7時1分

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