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ニトリ会長・似鳥昭雄が作家・伊東潤に語った「経営と創作は『短所あるを喜び、長所なきを悲しめ』」〈週刊朝日〉

dot. 9月20日(火)7時0分配信

 『ニトリ 成功の5原則』を書き下ろしたニトリホールディングスの似鳥昭雄会長と、週刊朝日連載の長編時代小説『江戸を造った男』(いずれも朝日新聞出版刊)を刊行した作家の伊東潤さんが、男のロマン・経営の神髄について熱く語り合った。


伊東 今回、江戸の豪商・河村瑞賢(ずいけん)のことを書いたのですが、彼の「己のためではなく、他人のために役立つ仕事をする」という信念は、日ごろ会長がおっしゃっていることと一致しますね。

似鳥 瑞賢は、江戸の様々な危機に対して人々のためならと真剣に立ち向かっていった。この「世のため人のため」という熱意がすごい。これは今の言葉で言うなら『ロマン』と『ビジョン』、そして志があるからで、僕が常々標榜(ひょうぼう)していることとまったく同じです。とにかく瑞賢のすごいところは、一つ事を成し遂げてもまた次の事業へと、少しも現状に満足することがない。死ぬまでその意欲や熱意、情熱が衰えなかった。

伊東 当時は経営理論なんてないですから、瑞賢自身が試行錯誤の中でいろんなことに気づいていく。その結果、種々のインフラ構築を通じて、人口百万人を抱える世界一の都市・江戸のベースを造ったわけです。

似鳥 我々のように教科書があっても実践するのは難しいのに、教科書がなくてあれだけのことを成し遂げたんですから素晴らしい。

伊東 役人が上に立つとうまくいかないことも、下々の気持ちがわかる瑞賢が間に入るとプロジェクトの効率が何十倍も上がりました。やはり何事も人ですね。

似鳥 それって今の時代も同じですね。役人は現場を知らないですから。

伊東 まさに今日の東京が抱える問題と同じですね。例えば、新国立競技場の建設にしても役人がイニシアチブを取ると全然うまくいかない。ああいうものこそ民間企業に請け負わせるべきで、腕のいいプロジェクト・リーダーが仕切れば経費削減もできると思います。

似鳥 そうですよ。半分とか、それこそ3分の1も夢じゃないんじゃないですか。我々の商売は昔からの習わしで問屋から仕入れるものだとされてますが、僕は少しでも安く売りたいという思いでまず北海道のメーカーと直取引をしたんです。それが見つかり問屋からは徹底した迫害を受けることになりました。で、北海道がダメなら東北、そこも見つかると静岡、九州とドンドン南下して直取引をしていった。自分たちでトラックを手配したり、倉庫を借りたりしてあらゆる工夫をして乗り切ったんです。

伊東 直取引だと、安く仕入れられたでしょうね。

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最終更新:9月20日(火)7時0分

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