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パラリンピックの勝敗を決めるのは「選手の努力」だけじゃない〈AERA〉

dot. 9月20日(火)11時30分配信

 障がい者スポーツは「選手さえがんばればメダルがとれる」というものではない。技術力、経済力、周囲のサポート……。試されるのは、社会の総合力だ。

 車いすに乗ったパフォーマーが17メートルの急斜面を滑走し、宙返りを決めた。リオデジャネイロ・パラリンピックの始まりを告げた大ジャンプに、開会式に集まった観衆は熱狂した。

「限界のない心」をテーマに掲げたリオでの開会式を象徴する場面だった。

 パラリンピックの競技は障がいの種類や残された機能のレベルによって細かくクラス分けされている。陸上男子100メートルだけを見ても、義足や車いす、視覚障がいなどで16種目。できる限り、平等に戦えるようになっている。

●年額147万円の負担

 だが、実は「不平等」な側面もある。日本福祉大学の藤田紀昭教授は指摘する。

「障がい者スポーツは、高度な義足や車いすなどを使える国に住む選手が有利。五輪もそうですが、パラリンピックはそれ以上に、国内総生産(GDP)が上位の国や強化にお金をつぎ込める国が強い」

 実際、障がい者スポーツには、競技用義足や車いすなどがないと戦えない種目がある。自国産ではなく外国製品を使う選手もいるが、選手ごとに細やかな調整などが必要になるため、各国の「ものづくり」の技術が競技結果を左右する。

 これらの補装具を選手が手に入れられるかどうかも重要。日本では、日常用の義足や車いすには公費補助があるが、数十万円から100万円を超すこともあるスポーツ用の補装具は、全額が自己負担だ。

 パラリンピック出場選手でつくる日本パラリンピアンズ協会が、今年7~8月にリオ大会やソチ大会の日本代表選手111人を対象に行った調査では、競技のために個人が負担している費用は平均で年間147万円。冬季(調査対象はソチ大会)に限ると249万円で、道具・器具購入費が42.9%とトップを占めた。競技を続けたくても、経済的事情から諦める選手もいるという。

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最終更新:9月20日(火)11時30分

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