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山口組分裂1年で“情報戦”激化 幹部がメディアで真っ向対立

週刊文春 9/16(金) 7:01配信

 国内最大の指定暴力団「山口組」が昨年8月、6代目山口組と神戸山口組に分裂してから1年が過ぎた。血で血を洗う抗争の代わりに双方の組織の幹部がメディアのインタビューに応じる情報戦が苛烈さを増している。

「これは謀反以外、何ものでもない」

 9月9日、モザイクのかかった男性が関西弁でまくし立てる様子が3分にわたりフジテレビ系で全国放送された。6代目山口組の直系組織のトップである直参がテレビに出るのは初。インタビューをした東海テレビでは15分に及ぶ特集が組まれた。

「インタビュアーは、ジャーナリストの大谷昭宏氏。直参の言い分は、神戸側に非があるのは自明で、謝罪がない限り分裂状態が収まらないということ。特に今年5月にあったとされる双方による『和解交渉』については『もう話にならんからサヨナラですわ』と、神戸側の不手際で不成立に終わったと強調していました」(社会部記者)

 捜査関係者が話す。

「前日までに様々な情報が飛び交っていた。6代目側では、『9日夜にフジテレビを見るように』との通達が回り、『和解交渉を担ったとされる6代目山口組の若頭補佐、高木康男が応じた』との情報も駆けめぐった。だが、実際にインタビューに応じたのは、別人だったようだ」

 和解交渉をめぐっては、神戸山口組の幹部である織田絆誠若頭代行が、先に7月末の「日刊ゲンダイ」や、8月末に宝島社が刊行したムックでインタビューに応じ、神戸側の「解釈」を表明していた。

 これらのインタビューで織田は、高木から「6代目山口組の司忍組長は、神戸山口組の井上邦雄組長に戻ってもらいたいと思っている」などと言われたと主張。その後、わざと交渉を破談にするような条件が出されたなどと、内幕を詳細にぶちまけた。

 警察関係者が分析する。

「この神戸側の発言に、6代目側は反論する必要があった。それで本拠地・名古屋の東海テレビのインタビューを受けることになったのだろう」

 警察庁によると、この1年で起きた対立事件は86件、そのうち殺人は4件。前出の警察関係者は「情報戦もそろそろ限界だろう」と警戒している。


<週刊文春2016年9月22日号『THIS WEEK 社会』より>

「週刊文春」編集部

最終更新:9/16(金) 7:06

週刊文春

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