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【夫婦と年金】60歳から働かない人が年金受給まで“ゆとり”を手にするには…必要資金は2124万円?

オトナンサー 9/16(金) 10:00配信

 「夫婦と年金」の関係について考えるこの企画。第1回は共働き世帯と専業主婦世帯それぞれの年金受給額を、第2回は両世帯の年金保険料を、モデルケースを元に比較してみました。第3回の今回からは老後の必要資金について考えていきます。

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 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人が老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は月平均22万円、老後にゆとりある生活を送るために、最低日常生活費以外で必要と考える金額は月平均13.4万円といいます。つまり、「ゆとりある老後のための生活費」は月平均35.4万円になる計算です。

 一方厚生労働省によると、年金受給開始年齢にあたる65歳の人の平均余命(=残り平均何年生きるか)は男性19.46年、女性24.31年。つまりこの平均余命を月数に直してそこに35.4万円を掛け算した額が、65歳以降にゆとりある生活を送るための必要資金という計算になります。

 共働きと専業主婦の両世帯が将来、ゆとりある老後を送るために必要な資金はどれくらいなのか――。私たちの大きな関心はその点にありますが、今回はまず一般的な退職年齢である60歳から、年金受給開始年齢である65歳までの5年間に必要な生活資金について、ファイナンシャルプランナー(FP)の中尾剛さんと考えます。

65歳までの生活費確保が重要

 中尾さんは「一般に退職年齢60歳という人がまだ多いため、まずは年金受給開始年齢である65歳までの5年間の生活費を確保することが重要です」と話します。

 60歳以降は働かず、自由気ままに過ごしたい人はこの期間の生活費を全額準備しておく必要があり、逆に60歳以降も働く人でも給与水準が5~6割下がってしまい、積立金を取り崩すケースが増えるため注意が必要といいます。

 次に具体的な数字を見ていきましょう。

60歳から働く人でも毎月15万円が不足する

 60歳以降に働かない人の場合は当然、収入がゼロのため、ゆとりある暮らしをするには毎月35.4万円が不足する計算です。5年間(60カ月)の不足総額は2124万円に上ります。最低日常生活費である月22万円であっても、5年間の不足総額は1320万円になります。

 60歳以降も働く人(月収20万円とする)の場合はどうでしょうか。ゆとりある暮らしを目指す人は毎月、35.4万円から20万円を引き算した15.4万円が不足し、5年間の総額は924万円に上ります。最低日常生活費である月22万であっても毎月2万円不足し、5年間で120万円が足りない計算になります。

 中尾さんは「退職を機に旅行が増えたり、マイホームに大型リフォームを施したりと、60代は特に出費が多い時期。特に現役時代に所得が多かった家庭がゆとりある生活を目指す場合は月35.4万円でも足りないケースが多く、出費が増えてしまう傾向にあります。60~65歳は老後の必要資金を考える上で重要な期間です」とアドバイスしています。

 次回は、年金受給が始まる65歳からの必要資金について取り上げます。

オトナンサー編集部

最終更新:9/16(金) 12:25

オトナンサー