ここから本文です

猫によって性格が違うのはなぜ?愛猫の性格を決定づける「脳」の謎

サライ.jp 9/16(金) 17:20配信

空前の猫ブームといわれる昨今。でも、猫の生活や行動パターンについては、意外と知られていないことが多いようです。

人間や犬の行動に当てはめて考えて、まったく違う解釈をしてしまっていることも少なくありません。昔から猫を飼っているから猫の性格や習性を熟知していると思っていても、じつは勘違いしていたということが結構あるようです。

そこで、動物行動学の専門医・入交眞巳先生(日本獣医師生命科学大学)にお話を伺いながら、猫との暮らしで目の当たりにする行動や習性について、専門的な研究に基づいた猫の真相に迫っていきます。

今回は、猫の性格を決定づける要因についてお話いただきます。

にゃんこもみんな性格が違う

「うちの子は臆病で、玄関のチャイムが鳴るだけで押入れに逃げ込む」とか「うちの子は天真爛漫」とか「うちの子は気立てが良くて、とでも仲良くできる」とか、「うちの子は気分屋さん」とか、猫を飼っていらっしゃる方は、愛猫さんの「性格」をよくご存知かと思います。

複数の猫を飼っているお宅では、それぞれの猫の性格の違いをおもしろく観察しているのではないでしょうか。

例えば、おっとりした性格の猫さんがトイレに行こうとすると、ちょっと意地悪というかいたずら好きな猫さんがわざと通り道に寝転がってとおせんぼする、なんて光景を見たことがある人もいるかもしれません。「トイレに行きたいのに、あいつがいて通れない、どうしよう……」とおっとり猫さんは困ってしまって、それを見て意地悪猫さんは楽しんでいるようです。

ちなみに、こういうケースの解決策は、トイレをあちこちに置いておくこと。他にもトイレがあると分かっていれば、おっとり猫さんも安心できるでしょう。

「古い脳」と「新しい脳」

鶏が先か、卵が先か、という話のようですが、猫の行動は性格によって促されるのでしょうか、はたまた猫の行動を見て、こういう性格に違いないと人間が判断しているのでしょうか。

動物行動学的には、猫の行動を決める要因には、まず脳の働きと性格があるといわれています。また、1匹の猫がどんな親猫から生まれ、どんなところで育ってきたかといった、「育ち」や「環境」も、その猫の性格に影響を与えると考えられています。

食欲や性欲、睡眠欲といった、生き残る上で必要な根本的な行動を促しているのは本能ともいえるもので、これは猫という動物の中でも最初から備わっている「古い脳」の働きによる行動です。猫じゃらしなどで猫が遊ぶのは、もとは食べて生きるための捕食行動や攻撃の延長線上にある「古い脳」の働きによる行動といえます。

一方で、年を重ねて遊びに飽きたりしてくると、じゃらしで誘ってもどてーんと寝そべっているだけで、子供の頃のように無邪気に飛びついてくることも少なくなってくるかもしれません。これは、「今は遊びたくないから、動きたくないなぁ」と考えてしまう脳の働きの仕業です。

「あ、見慣れたじゃらしだ」

「毎日飼い主さんからご飯をもらっているから、今頑張って獲物を捕らえなくても大丈夫」

「動くのやーめた」

……となってしまうのは、生活する上で学習してきたことが後天的にインプットされた「新しい脳」による行動です。「うちの子は面倒くさがり」という場合は、そういう性格というよりも、「いつでも食べ物にありつけるから余裕」と学習しているから、無駄に動くことをしないでいるだけなのかもしれません。

そんな怠惰に見える猫さんの肥満が気になるから、もっと運動させたいと思ったら、例えば好物のカリカリおやつなどを部屋の片隅にぽいっと投げて、走らせてみるのも一案かもしれません。

1/2ページ

最終更新:9/16(金) 17:20

サライ.jp