ここから本文です

ホンダ「新型フリード」はどう進化したのか

東洋経済オンライン 9月16日(金)10時30分配信

■初のフルモデルチェンジ「新型フリード」

 ホンダ「フリード」。「モビリオ」の後継車として2008年に登場し、2年後に2列シートの「フリードスパイク」、 2011年にはハイブリッド仕様を追加したホンダのコンパクトミニバンが、 初のフルモデルチェンジ(全面改良)を実施した。

この記事の写真を見る

 発表資料を見てまず気付いたのは、2列シート仕様をフリードスパイクから「フリード+(プラス)」に改名し、フリードとの外観上の差をほとんどなくしたことだ。

 車名に「+」を付けたホンダ車と言えば、「N-BOX+」が思い浮かぶ。キャビンを可能な限り広く取ったN-BOXに対し、N-BOX+はさまざまな用途に対応できる後部空間を持つ。従来のフリード/フリードスパイクの位置付けに似ていることから、統一感を出すためにフリード+としたのだろう。

 しかし2つのフリードはまったく同じボディではない。これもN-BOX/N-BOX+と同じで、フリード+はリアゲートがフリードよりさらに低い位置から開くようになっている。

 エクステリアデザインは、 旧型と比べるとフロントノーズが厚みを増したことが目に付く。これは最新の歩行者頭部保護基準に適合させるとともに、存在感を高める顔つきとしたためだという。今年6月にマイナーチェンジしたトヨタ自動車の「エスティマ」と似た理由だ。さらにサイドウインドー上端のラインが明確な弧を描いていることも旧型フリードと違う。

「ちょうどいいカタチ」

 ボディサイズは全長4265×全幅1695×全高1710mm(フリード2WD)で、旧型フリードと比べると50mm長くなり、5mm低くなった。この長さと低さのおかげもあって、箱に近かった旧型に対し、フィットのようなハッチバック車に近い雰囲気になった。小さくて商用車的だったリアコンビランプが、乗用車らしい横長の形状になったことも、その印象を高めている。

 フリードの最大のライバルであるトヨタ「シエンタ」は、トレッキングシューズをイメージしたといわれる、かなり大胆な造形を身につけている。それに比べると新型フリードは、スラントしたノーズとスクエアなキャビンの結合がやや不自然だった旧型から、バランスの良いプロポーションになった。

 新型フリードは、旧型で掲げた「ちょうどいい」をさらに一歩進めることを念頭に置いたという。その考えは新型のスタイリングにも反映していると感じた。多くの人がバランスが良いと感じるこの「ちょうどいいカタチ」は、ライバルに対する武器のひとつになりそうだ。

■福祉車両が充実

 次にパッケージングでは、バッテリーなどを内蔵したハイブリッド車用機器IPU(インテリジェント・パワーユニット)を旧型より55mm短くし、3列目下から前席下に移動したことが目立つ。その結果、ハイブリッドと4WD、ハイブリッドと車いす仕様の組み合わせが可能になった。ハイブリッド4WDは、シエンタにはない仕様だ。

 新型フリードは福祉車両が充実していることも特徴だ。現在開催中のリオデジャネイロ・パラリンピックに合わせたつもりはないだろうが、フリードには助手席リフトアップ6人乗りと2列目左側サイドリフトアップの4人乗り、フリード+は2列シート5人乗りの後方に車いすのままスロープで乗り降りできる6人乗りがある。

1/3ページ

最終更新:9月16日(金)11時35分

東洋経済オンライン

東洋経済オンラインの前後の記事