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知られざるPTAの上部組織「P連」「日P」の謎

東洋経済オンライン 9月16日(金)6時0分配信

 学校の保護者組織「PTA」を知らない人は、まずいないでしょう。でも、PTAの連合組織である「P連(ピーれん)」の存在は、あまり知られていません。

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 「P連なんて聞いたこともないし、自分とは関係ない話だな」と思われた方もいるのでは。でも実は、多くの保護者がこのP連におカネを払っています。PTAの役員になると、P連が主催するさまざまな活動に駆り出されることも。ですから本当は、みんな“関係は大アリ”なのです。

 今回は、この知られざる「P連のナゾ」に迫ってみたいと思います。

■各地で連合組織が作られ、全国組織に発展

 P連とは何かというと、要するにPTAの“上部団体”です。形としては、以下のような段階構造になっています。

 まず、それぞれの学校のPTA(単位PTA)が、市(区町村郡)単位で集まってつくるのが「市P連(区・町・村・郡P連)」。これが県(都道府)単位で集まって、「県P連(都・道・府P連)」をつくります。

 そしてさらに、都道府県のP連が集まって「日P(にちピー)」=「公益社団法人 日本PTA全国協議会」を構成しています(政令市は多くの場合、都道府県を介さず、直接日Pに加盟します)。

チリツモで年間8500万円!

 日本でP連が作られるようになったのは、1948年ごろ。戦後すぐGHQの指示により全国の学校(小中高)にPTAが作られ始め、その後間もなく、各地域でPTAの連合組織が結成されるようになっていったのです。

 1952年秋に開かれた全国組織(現在の日Pにあたる)の結成会には、約40の都道府県(7県が不参加)と、6大都市の協議会が参加しました。(参考:日本PTA全国協議会ホームページ、「日本PTA30年の歩み」昭和53年発行より)

■子ども1人当たり10円でも、全国から、毎年集まると…

 P連の運営費は、加盟校のPTAが「分担金」として供出しています。つまりP連も、一般保護者から集めたPTA会費で運営されているわけです。

 多くの場合、各PTAは、毎年子ども1人、または1世帯当たり「数十~350円くらい」を、市や区のP連に納めます。これは、加盟するすべてのP連(たとえば市P・県P・日P)に納める分担金の合計額です。

 市や区のP連は、このなかから都道府県P連に分担金を納め、そして都道府県P連は、このなかから日Pに分担金を納める、という仕組みです。なお、日Pの分担金は「児童・生徒1人あたり10円」と全国一律ですが、市や区、都道府県のP連分担金は、設定がまちまちです。

 注)P連によっては、各校定額の基本料のようなものを払うケースもあります。また、各PTAと区Pの間に「地区P」、あるいは市Pと県Pの間に「県内地区P」があり、そこにも分担金を払うケースなどもあります。

 確認したところ、平成26年度、日Pに納められた分担金は計約8500万円とのこと。子ども1人10円でも、全国から850万人分も集まれば、随分大きな額になるものです(なお学校基本調査によると、現在全国の公立小中学校に通う児童・生徒数は計約935万人です)。

 日Pの貸借対照表を見てみると、資産合計は約4億6700万円(同年度)。かなり大きな金額ですが、その理由のひとつはこちら。

 都心(港区赤坂)にある事務所の土地・建物代が、資産の約3分の1を占めています(約1億6千万円)。

 ちなみに、多くのPTAはP連に加入していますが、市や区のP連に入らないPTAや、都道府県のP連に加盟しない市や区のP連も、ちらほら見られます。

 特に東京は加盟率が低く、たとえば都小P(一般社団法人 東京都小学校PTA協議会)への市区町村P連の加盟率は、2割を切る状況が続いています。

 では、P連はいったいどんな活動をしているのでしょうか。

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最終更新:9月16日(金)12時55分

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