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後でクヨクヨする人が知らない「決断」の本質

東洋経済オンライン 9月16日(金)6時0分配信

「どうしてあんなことをしてしまったんだ……」と落ち込むことはありませんか。余計な一言、実は不要だった買い物、食べなければよかったスイーツ……。自分の判断に後悔してしまう。これは、いったいどうしたら防げるのでしょうか? 

『仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方』の著者であり、脳科学・認知科学に詳しい学習コンサルタントの宇都出雅巳さんが、こうした判断ミスが起こってしまうメカニズムとその対策を解説します。 

 仕事ではさまざまな局面で意思決定を迫られます。いい加減に判断していれば別ですが、真剣に考えたのにあとで振り返ってみると、「なぜあんな判断をしたのだろう……」と思わざるを得ないミスもあるのではないでしょうか? 

 本記事では、これを<ジャッジメントミス>と呼ぶことにしましょう。

 このジャッジメントミスは、「しっかり判断しよう」と気合を入れただけでは防ぐことはできません。ジャッジメントミスは脳の仕組みからある程度仕方のない話であり、まずは脳が判断を下すときの仕組みを理解しておかないと、ミスを減らすことすらおぼつかないのです。

■脳の判断をつかさどる2つの回路

 実は、私たちが何かを判断するときに使う思考回路は2種類存在します。ノーベル賞学者で認知科学・行動経済学の権威、ダニエル・カーネマン博士は、その著書『ファスト&スロー』(早川書房)のなかで、人が思考をめぐらせるとき、脳のなかでは「速い思考」と「遅い思考」の二つが使われると説いています。

 「速い思考」とは文字通り、瞬間的に行われる思考で、意識的な努力は不要、もしくはほとんどいりません。

 たとえば「1 + 1 =」という問題を見たら、反射的に「2」と思い浮かぶはずです。このように「答えが瞬時に思い浮かんだ」とき、人は「速い思考」を使っています。簡単な計算だけでなく、たとえば初めて会った人に対して、「この人は信頼できそう」といった直観に基づく反応も、「速い思考」のおかげです。

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最終更新:9月16日(金)6時0分

東洋経済オンライン

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