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民進代表選、蓮舫氏は本当に「圧勝」したのか

東洋経済オンライン 9月16日(金)8時0分配信

 9月15日に民進党代表選が行われ、新代表に蓮舫前代表代行が選出された。蓮舫氏は国会議員の80票(160ポイント)と公認予定候補者の50票(50ポイント)を含め、849ポイント中の503ポイントを獲得。230ポイントの前原誠司元外相と116ポイントの玉木雄一郎国対副委員長を抑え、余裕の勝利だった。

 だがその内容は、堅固なものとはいえるのか。

■低かった党員・サポーターの投票率

 23万5211票ある党員・サポーター票のうち、投票したのは9万6181票で、投票率はわずか40.89%(岡田克也氏が選ばれた2015年1月の代表選での投票率は46.21%)。最低は沖縄県の20.32%で、蓮舫氏の地元である東京都ですら、39.31%にすぎなかった。蓮舫氏は国会議員票の54%を得たものの、獲得した党員・サポーター票は5万9539票で、17万人以上がその投票用紙に「蓮舫」と書かなかったのだ。

 代表選の前に開催された常任幹事会でも、異変は起きている。常任幹事会のメンバーたる常任幹事で、9月14日に「蓮舫代表代行の国籍問題について」を岡田克也代表(当時)と枝野幸男幹事長(当時)宛てに提出した篠原孝元農水副大臣が「民進党の危機ではないか。このまま進んでいいのか」と危惧を述べ、松原仁元国家公安委員長らも次々と代表選開催について疑念を表明したのである。

代表選挙管理委員会で話し合われたのは?

 こうした声を受けて代表選挙管理委員会が開催されたが、「代表選挙規則第7条1項と2項の要件が満たされている」として代表選を予定通りに開催する ことを宣言した。

 しかし、同規則第7条1項は、今回の問題に直接当てはまるものではない。同条1項は候補者が国会議員であることを要件とし、2項は候補者が 20名以上25名以下の国会議員の推薦を得なければならないとする内容だ。代表選挙管理委員会は問題の核心に触れないまま、代表選を遂行してしまった疑い が生じている。

 「皆様方のご選出によりまして、新代表になりました蓮舫です。改めて党員・サポーターの皆様方、総支部長の皆様方、両院国会議員の皆様方の思いに対してこの重責をしっかりと受け止めて、必ず選んでいただける政党に建てなおす先頭に立っていきたいと改めてお誓いさせていただきます。ありがとうございます。どうか宜しくお願いします」

 新代表に選出された後、NHKのリオ五輪パラリンピックのテーマ曲である安室奈美恵の「HERO」とともに壇上に上がった蓮舫氏は、やや緊張した面持ちでこのように述べて、深々と頭を下げた。代表選の後で行われた記者会見では、冒頭で「信頼をひとつずつ積み重ねていく政党にしたい」と意欲をもって述べている。

 だが「二重国籍問題」で説明が二転三転し、当初は否定していた台湾籍があったという事実は、党内ですら蓮舫氏に対する大きな不信感を生みだしている。ましてや国民の信頼を得ることができるのか。

 蓮舫氏は、代表に選出されたことをもって禊とするつもりなのだろうか。これらについて記者から質問が出ると、蓮舫氏は「しっかりとその都度説明をしていきたいと思う」とごく簡単に答えるのみで、疑念を積極的に払しょくしていこうという姿勢を示すことはなかった。

■「我々はタイタニック号に乗ってしまった」

 自らの問題について真摯に向き合わない蓮舫氏の態度には、党内から不満が噴出している。

 9月13日に岡田執行部(当時)に蓮舫氏の「二重国籍問題」についての見解を求めた岸本周平衆院議員は、「我々は旧執行部に見解を求めたが、新執行部にはこれからの行動を見守りたい。(蓮舫氏が)代表に選ばれたからといって、禊がすんだとは思わない」と回答を諦めていない。前述の松原氏も「国民の皆様に理解してもらえる政党でなければいけない」と、蓮舫氏に説明を求め続けるつもりだ。

 さらに阿部知子衆院議員はこう述べている。「我々はタイタニック号に乗ってしまった。不安定なまま出発し、このままでは沈没しかねない。だからこそ、しっかりした水先案内人が必要なのに」。

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最終更新:9月16日(金)8時0分

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