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宇多田ヒカルと椎名林檎の競演を予言していた一冊があった

デイリー新潮 9月16日(金)19時20分配信

予言【1】宇多田の帰還

「2016年、宇多田ヒカルは帰ってくる。
 しかも、それは2012年の『桜流し』のような突発的で一時的な復活ではない。
『新しいアルバム』をたずさえて帰ってくる」

 今年1月に刊行されたある本の一節だ。
 ここで書かれている通り、2度目の結婚と初の出産を経た宇多田ヒカルは、2016年4月にシングル「花束を君に」と「真夏の通り雨」をリリース、本格復帰を果たした。さらにこの2曲を収録した8年半ぶりとなるオリジナル・フルアルバム「Fantome(ファントーム)」を9月28日に発売すると発表。
 まさに先に引いた本の一節通りの展開となっている。

『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)と題されたその本が発売されたのは、今年1月15日のこと。著者は、音楽ジャーナリストの宇野維正氏。同書は、史上最もCDが売れた1998年にそろってデビューした、宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみの四人それぞれの歩みや関係性を読み解いたものだ。
 日付に注目してほしい。宇多田ヒカルが前述の2曲を4月にリリースし、活動を再開することを発表したのは2016年1月20日。本が発売されてから5日後のことだ。つまり『1998年の宇多田ヒカル』が刊行された時点では、まだ本格復帰を宇多田サイドは公表していない(一部スポーツ紙が憶測交じりの記事を掲載していたが)。
 その上で、著者の宇野氏は、活動休止中の彼女のtwitterなどでの発言を読み解き、「2016年、宇多田ヒカルは帰ってくる」と同書で断言。復帰発表後に本書は「まるで予言の書」といささか大げさな呼び方をされるに至ったのだ。

予言【2】椎名林檎、待望の五輪

 しかし「予言」はそれだけではなかった。
 8月に行われたリオ五輪の閉会式。次回開催地である東京を代表して行ったパフォーマンスの音楽監修を務めたのは、椎名林檎である。彼女が、かねてより2020年東京五輪に多大な関心を向けていたのはよく知られていることだった。
『1998年の宇多田ヒカル』でも、「2020年の東京オリンピックが決まったとき、浮かれ気分もありながら、皆さん『だいじょぶなのか東京』と、不安を覚えたでしょう? 開会式の演出の内容がおっかなくて仕方ないでしょう?」(『音楽ナタリー』2014年11月6日公開)という彼女の発言を引きながら、彼女がなぜ東京五輪にこだわるのか? について、詳しく論じている。
 しかし当然、この本が発売された時点で、椎名林檎がリオ五輪閉会式の音楽監修を務めることは発表されていない(引継式の検討メンバーではあったが)。これもまた、『1998年の宇多田ヒカル』の「予言」のひとつと言えるだろう。

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最終更新:9月16日(金)19時54分

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