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研究:バナナマン 「色がない」芸人だから万能・最強

NIKKEI STYLE 9月17日(土)7時0分配信

 バナナマンはよく、「色がない」芸人だと評される。大ブレイクのきっかけもないまま、気がつけばテレビレギュラー数No.1の座にまで上り詰めたためだ。(関連インタビュー記事:バナナマン レギュラー番組数No.1コンビになるまで)
 94年のデビュー後は精力的にライブ活動を展開。凝ったストーリー性と抜群の演技力で引き込むコントは、業界内での評価は高かったものの、全盛だった『ボキャブラ天国』など、インパクト重視のお笑い番組には縁がなかった。
 そんななか、05年前後に若手芸人ブームが来る。ブラックマヨネーズやタカアンドトシら同世代の芸人が台頭するなかで、バナナマンにも声がかかるようになった。しかし、20年来の仕事仲間である放送作家のオークラ氏は、「テレビに出たての設楽さんは、発言があまり響いていないと察しては、よく小首をかしげていたんです」と振り返る。所属事務所に先輩芸人がおらず、助言を受けることも少なかった彼らは、自ら試行錯誤を繰り返すしかなかった。だがその結果、場の空気を察知し、求められていることに応える抜群の対応力を身につけることとなった。

 最初の浮上のきっかけとしては、「『リンカーン』で日村さんがギャルとパラパラを踊った「世界ウルリン滞在記」(06年)が決め手になったと思います」(オークラ氏)。この企画でダウンタウンが大笑いし、追い風となった。天才肌のコント職人で「テレビはやらない」と思われがちだったバナナマンのイメージが、「いじっていいんだ」というものに変わった。
 テレビ界は次第に、キャリアのある芸人が、若手を使ってバラエティーを展開する流れになる。現在、『バナナスクール』(東海テレビ)などを手がけるディ・コンプレックスの有田武史氏は、「07年頃『ザ・イロモネア』を担当していたときは、いつもバナナマンにトップバッターをお願いしていました。収録全体の空気が決まる、重要で難しい役割なのですが、その日の観客のノリを一気につかめる。それだけでなく、ヤジを飛ばして盛り上げてくれたりと、本当に助けられました」(有田氏)。08年には「キングオブコント」で準優勝。その実力も再評価されることとなった。

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最終更新:9月17日(土)7時0分

NIKKEI STYLE

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