ここから本文です

株価の大底と大天井 「山崎指数」で見極める

NIKKEI STYLE 9月17日(土)14時0分配信

 自ら5億4000万円を株で運用し、「週報」と称する有料メルマガを約2000人の読者に毎週配信している武蔵野学院大学名誉教授の山崎和邦さんも、今は下落トレンドにあると明言する。

 「15年6月をもって大天井だと週報で主張し、次の大底までは、時々株価が上昇しても中間反騰にすぎないと言っている」

2倍から2.5倍で満足する

 山崎さんの投資法は明快だ。「大底の近辺で買って、大天井の近辺で売る」だ。大天井と大底をピタリと当てられないが、圏内は察知できるとして、下の図にある5つの目安を示す。このうち3番目は山崎さん自身が考案したもの。「山崎指数」と称する。東証1部の時価総額が国内の家計の現預金の6割以上なら「大天井圏」、4割以下なら「大底圏」と判定する。

 15年6月の東証1部の時価総額は約600兆円で、家計の現預金は約890兆円だったので、600÷890×100=67.4(%)と、山崎指数の法則に合致する。

 4番目は、ウォーレン・バフェットが考案した「バフェット指数」だ。株式時価総額は名目GDP(国内総生産)と比例して推移するとの前提に立ち、名目GDPからの乖離(かいり)で割高かどうかを判断する。15年4~6月期の名目GDPは約500兆円だったので、600÷500=1.2(倍)と、こちらも大天井圏になる。

 「大底圏から大天井圏にかけてはどの銘柄も2倍から2.5倍に値上がりする。基本的にはどの銘柄でも構わないが、できればよく知っているシンプルな銘柄を選んだ方がいい」と指摘。トヨタ自動車(東1・7203)や日立製作所(東1・6501)、三菱重工業(東1・7011)などの大型株を挙げる。

 「2倍や2.5倍に上がったところで売却できれば満足すべきだ。5倍や10倍を取ろうとするから変な銘柄を買って失敗する」

 大底圏で買って大天井圏で売るといっても、その間は何もしなくていいわけではない。「投資資金の1~2割の範囲で売買を続けて市場に居続けないと方向感が分からない」と言う。またPBR(株価純資産倍率)が0.5倍を割っていて、倒産の心配がない銘柄は本気で買いに行ってもいいそうだ。

 倒産の可能性の有無を判定するコツの一つは、大株主をチェックすることだと言い、PBRが0.43倍の日本コークス工業(東1・3315)を例に出す。大株主は1人の個人を除けば、コークスの大口ユーザーである製鉄会社と総合商社だ。特に製鉄会社にとっては欠かせない存在といえる。

(日経マネー 中野目純一)

[日経マネー2016年9月号の記事を再構成]

NIKKEI STYLE

最終更新:9月17日(土)14時0分

NIKKEI STYLE

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフスタイルに知的な刺激を。
生活情報から仕事、家計管理まで幅広く掲載
トレンド情報や役立つノウハウも提供します
幅広い読者の知的関心にこたえます。

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

地球外生命を宿しているかもしれない1つの惑星と3つの衛星
地球外にも生命はいるのでしょうか?NASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星科学部門の部門長であるジェームズ・グリーンと一緒に、地球外生命を宿していそうな場所を太陽系内の中で探してみましょう。 [new]