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いま、最もリアルな「ソーシャルメディアの不条理劇」

WIRED.jp 9月17日(土)14時10分配信

ファッションブランド「KENZO」の秋冬キャンペーンで制作された短編映画が、ソーシャルメディアを皮肉っているとして話題になっている。監督したのは、ロックバンド「スリーター・キニー」のヴォーカルで女優のキャリー・ブラウンスタインだ。

【話題になっている「KENZO」の秋冬キャンペーン動画はこちら】

ソーシャルメディアは、「ILU」(I love you)や「LoL」(laughing out loud)、「That’s cute.」といった“心にもないこと”を、たくさんの人々に言わせている。

米コメディドラマ「Portlandia」の主役で、3人組の女性インディーロックバンド「スリーター・キニー」のヴォーカル兼ギタリストでもあるキャリー・ブラウンスタインは、新しい短編映画『The Realest Real』(最もリアルなリアル)で、そうした概念をリアルすぎるものとして表現した。

この短編映画は、ファッションブランド「KENZO」の秋冬キャンペーンの一環として制作されたものだ。この作品と、スパイク・ ジョーンズがメガホンを取った香水の広告作品(動画は関連記事より)のおかげで、KENZOは視聴者の心をつかむことに成功している。

『The Realest Real』で脚本と監督を担当したブラウンスタインは、KENZOのサイトで次のように述べている。「誰か別の人の人生の物語や、アイドルの人生の物語に自分自身を没入させるということが、この作品のコンセプトです。ファンタジーや投影といった概念を探求しましたが、それをもっと不条理な視点でとらえる作品になりました」

ソーシャルメディアがテーマになっているこの作品では、“フォロワー”などが寓話的なかたちで表現されている。主人公はアビーという名前の若い女性。Instagramのコメント欄で、大好きな女優ナターシャ・リオンを“ママ”と呼んだことがきっかけで、本当にリオンの娘になってしまう。

リオンは、女性刑務所が舞台のNetflixオリジナルドラマ「オレンジ・イズ・ニュー・ ブラック」に囚人役で出演している女優だ。最初は喜んだアビーだが、当然のことながら、リオンが母親であることはアビーが思っていたほど愉快なものではなかった。

アビー役を演じるのは、来年公開予定の『スパイダーマン ホームカミング』に出演するローラ・ハリアー。マーベルの新作ドラマ「ルーク・ケイジ」(関連記事)でコットンマウス役を演じるマハーシャラ・アリも出演している。

ANGELA WATERCUTTER

最終更新:9月17日(土)14時10分

WIRED.jp

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