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クリントン候補、財団に中国人の巨額寄付で疑惑浮上…中国権力闘争が米大統領選に飛び火

Business Journal 9月17日(土)17時30分配信

 米民主党大統領候補のヒラリー・クリントン氏がニューヨークで行われた9月11日の米同時多発テロの追悼式典を途中退席し、肺炎であることがわかるなど、健康問題が取り沙汰されている。

 その折りも折り、クリントン夫妻らが運営する慈善団体「クリントン財団」に200万ドル(約2億円)もの多額寄付を行った中国人実業家が、贈賄を使って中国の国会議員に当たる全国人民代表大会(全人代)委員の地位を得ていたことがわかり、委員の資格を取り消されるという事件が発生。この実業家はこれまでもクリントン氏とのグレーな関係を噂されてきただけに今後、米大統領選に絡む選挙資金流用疑惑が再燃する可能性が出てきた。

 この中国人実業家は、中国東北部の遼寧省丹東市に本社を置くゼネコンを主体とする遼寧日林実業グループの王文良会長。同グループは日林建設や丹東港の開発を手掛ける丹東港集団、さらに米国などとの穀物輸入や食用油の製造販売、このほか造船会社などを有するコングロマリット企業グループ。2013年には中国企業トップ500に選出され、営業利益は246億元(約4000億円)だった。

 王氏は1954年7月、丹東市の生まれで現在62歳。遼寧大学で経済学の修士課程修了。丹東市政府に就職するが、90年代初めに当時の起業ブームを受けて離職し、米国に渡ったとみられるものの、その後の経歴は知られていない。

●賄賂疑惑

 米政府が運営する報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」によると、王氏が頭角を現したのが04年の丹東港再開発プロジェクトの入札。港湾の再開発のため、本来ならば17億元もの土地を8分の1以下の2億元を支払っただけで、その権利を掌中にしたとされる。これは王氏が当時の丹東市長だった陳鉄新氏に賄賂を贈って、入札に成功したとの情報が出ている。

 さらに、王氏は陳氏の紹介で当時の遼寧省トップの聞世震・同省党委書記と密接な関係を築き、現在のグループを形成したといわれている。

 王氏は遼寧省でも名士となり、13年1月には同省代表の全人代委員に選出されたのだが、全人代常務委は9月13日、遼寧省の代表102人のうち45人が金銭やそのほかの賄賂を使っていたとして、その資格を無効にする決定を行ったと発表。そのなかに、王氏も含まれていた。これによって、これまで囁かれていた王氏の賄賂疑惑は一転して事実であることが明らかになったことになる。

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最終更新:9月17日(土)17時30分

Business Journal