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データで読み解く『Pokemon GO』がもたらした生活者の行動変化

@DIME 9/17(土) 12:30配信

インテージは、スマートフォンアプリ『Pokemon GO』がもたらした生活行動の変化を探ることを目的に、自主企画調査を実施。i-SSP(インテージシングルソースパネル)や、モバイル空間統計の情報も合わせて、『Pokemon GO』の人を集める力、消費を生み出す力を分析した。

1.『Pokemon GO』配信開始から10日後の定着状況は?

まず、i-SSPのスマートフォンアプリ接触ログを用いて、『Pokemon GO』の利用率をトラッキングした。7月26日時点で27.5%まで跳ね上がったT層(15~19才の男女)の利用率は、その後ゆるやかに低下しているが、7月30日以降はほぼ23%で推移し、一定の落ち着きをみせている。一方、F1層(20~34才の女性)は、配信開始直後の立ち上がりはゆるやかだったが、その後利用率をじわじわと上昇し、7月31日時点でM1層(20~34才の男性)と同程度の利用率となっている。

2.『Pokemon GO』には、人を集める力がどれほどあるのか?

根強い支持を集める『Pokemon GO』だが、実際に人を動かし、特定の場所に集める力がどれほどあるのだろうか。ポケモンの”聖地”として知られる鶴舞公園に着目し、ドコモ・インサイトマーケティングが提供する「モバイル空間統計」の速報集計値を用いて検証した。鶴舞公園の周辺1km四方における滞在者数を、配信開始前の土曜日(7月9日・16日)と、配信開始翌日の土曜日(7月23日)とで比較した。

昼過ぎから夜間にかけて客数が増加し、18時台には平常時を2500人ほど上回る滞在人口が観測された。この増分すべてが『Pokemon GO』のプレーヤーとは言えないが、23時台になってもなお2000人前後の前週差を維持していたことから、”聖地”への巡礼者がこの数値の大半を占めていたことは想像に難くない。

滞在者の属性を前週と比較すると、18時台は20~40代の男女を中心に幅広く増加しているが、22時台になると30~40代の増加幅はダウンし、20代男性の増減数が突出して多くなることがわかる。この時間になるとファミリー層他はすでに帰宅しており、鶴舞公園の周辺に日没以降集結していたのは、多くが20代男性であったことが窺われる。

「モバイル空間統計」では、性・年代と同様に、契約上の利用者の居住地を基本属性として利用することができる。滞在者の居住地分布をみると、前週7月16日の18時台における地元2区合計(昭和区・中区)の構成比は、滞在者全体の65%となっている。

しかし、7月23日18時台ではこの地元比率が54%に減少し、かわって名古屋市の周辺区、名古屋市以外の市町村からの流入者の構成比がそれぞれ5%、6%程度増加している。さらに夜間の22時台の構成比をみると、周辺区や名古屋市以外からの流入者の構成比がほぼ倍近くに増加しており、周辺市区町村からの吸引力が明らかに上昇していることがみてとれる。

3.アプリ内でどれほど消費しているのか?

ここまで、『Pokemon GO』が根強い支持を集めていること、鶴舞公園などのスポットが強い集客力を持つことを検証してきた。人の流れが変化すれば、ビジネス上にも一定の波及効果があることが想定される。

この効果を検証するために、『Pokemon GO』の利用経験者に対し、ネットリサーチを用いて、これまでにアプリ内外でいくらお金を使ったかをそれぞれたずねた。まず、アプリ内課金については、利用経験者の90.5%はアプリ内でお金を使わず、無料のまま楽しんでいることが明らかになった。

4.リアル社会では、どのような商品・サービスを購入したのか?

次に、『Pokemon GO』利用経験者に対し、リアル社会、すなわち、アプリ内の課金以外にいくらお金を使ったかをたずねた。リアル社会における消費額は、アプリ内の課金額とは異なり、利用者本人でも自覚しにくい側面があると考えられるため、まず、『Pokemon GO』を楽しむために行なった場所やおこなった活動を聴取し、次に、それらの場所や活動中に購入した商品・サービスを聞き、最後に、それらをふまえた上で、『Pokemon GO』を楽しむために費やした金額を聞くという、三段階の手続きを取った。

まず、『Pokemon GO』を楽しむために行った場所や行なった活動については、「家族や友人と『Pokemon GO』について話した」「いつもより遠回りして歩いた」「ふだんいかない場所に出かけた」などが上位に挙げられた。身近な人たちとの話題となったほか、当ゲームをきっかけに移動行動に変化があったことが推察される。

なお、『Pokemon GO』とローンチパートナーシップを締結している日本マクドナルド株式会社が展開するマクドナルド店舗に行ったと回答した利用経験者は19.4%であった。ショッピングモールやスーパー、コンビニエンスストアなどに行ったと回答した利用経験者もそれぞれ6~8%程度見られた。

次に、それらの場所や活動中に購入した商品・サービスを複数回答でたずねた。コンビニやスーパーなどでの「飲み物」「軽食」「モバイルバッテリー」、飲食店での「飲食代」、また「交通費」が上位に挙げられた。

また、日焼け・虫刺され対策商品などを『Pokemon GO』を楽しむために購入したと回答する利用経験者もそれぞれ2.5%程度見られた。なお、リアル社会で「お金をつかっていない」と回答した利用経験者は78.6%であった。

最後に、『Pokemon GO』を楽しむために、リアル社会で何らかの消費をした21.4%の利用経験者に対し、これまでの回答内容をふまえたうえで、『Pokemon GO』を楽しむために費やした金額をたずねた。その結果、1人あたり平均利用金額は4016円、内訳は「コンビニ、スーパー、家電量販店などの小売店」で2048円、「レストランやファストフード店などの飲食店」で965円、「交通機関・宿泊施設・有料Wifiなどの、その他サービス」に1003円であった。

スマートフォン本体やモバイルバッテリー等、高単価な商品も含まれた値ではあるが、小売店においても、飲食店や交通費等を上回るインパクトが示された。調査時点での『Pokemon GO』利用経験者数は、約1200万人と推計される。このうち21.4%がリアル社会で何らかの消費行動を行ない、1人あたりの平均利用金額は4016円であることを加味すると、配信開始約2週間において、103億円程度の関連消費を生み出したと考えられる。

【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査実施機関:インテージ
調査期間:2016年8月3日~8月6日
調査対象:インテージ・ネットモニターのうち16歳~69歳男女個人の『Pokemon GO』利用経験者
サンプル:1335名

文/編集部

@DIME編集部

最終更新:9/17(土) 12:30

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