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海外ドラマ『サンズ・オブ・アナーキー』:ハーレーに乗った男たちの暴力性と家族愛

ローリングストーン日本版 9/17(土) 18:00配信

大杉 栄かクロポトキンか、はたまたジョニー・ロットンか。アナーキー=無政府主義といえばついそう思いがち(・・・?)だが、アナーキーはアナーキーでも、こちらは海外ドラマ『サンズ・オブ・アナーキー』のお話。2008年にアメリカで放映され、人気を博した本作。最終的にはシーズン7まで製作されて、世界的に大ヒットしている。



舞台となるのは、カリフォルニア州チャーミング。バイククラブ"サンズ・オブ・アナーキー"の面々は普段、車の整備工場で働いている。しかし彼らにはもうひとつ別の顔があった。資金を得るため、銃などの売買をしているのだ。

決してほめられたものではない裏の顔をもちながらも、敵対するギャング集団などが愛する街を脅かすとみるや、必ず鉄槌を下していくサンズ・オブ・アナーキーのメンバー。彼らが使う武器は暴力、暴力、そして暴力。毒をもって毒を制する、つまりは悪に対抗するに悪をもってするということ。この言葉がまさにふさわしいのが、彼らなのだ。

とはいえこのドラマ、ギャングの抗争をテーマにしたただのバイオレンスものとは一線を画している。それはひとつには、メンバーそれぞれが悩みを抱える人間として描かれているおかげだ。例えば主人公ジャックス・テラー(チャーリー・ハナム)は、サンズ・オブ・アナーキーの副総長という立場ながら、クラブのあり方に疑問を抱いている。ほかにも、刑期を終えて出所したはいいが、子供が馴染んでくれず、妻からはやんやと責めたてられているメンバーがいたりする。

サンズ・オブ・アナーキーのメンバーにとっては、家族や仲間は絶対的な存在

彼らにとって、家族や仲間は絶対的な存在だ。裏の仕事があった場合でも、メンバーはそれぞれの家族を優先させるように説く。彼らは基本的に仲が良く、メンバー同士では笑いがたえない。ジャックスの母であり、現在は総長クレイ(ロン・パールマン)の妻にもなっているジェマ(ケイティ・セイガル)は言う。「つらい時は寄り添い、ともに困難を乗り切る。SAMCRO(Sons of Anarchy Motorcycle Club Redwood Originalの略)は敵でなく支えなの」

家族や仲間、地元のためなら、どんなに汚い手でも、どんなにひどいやり方でも全力でやってしまうサンズ・オブ・アナーキー。真っ黒のハーレーにまたがった彼らが路上で1台ずつ合流、隊形を組んでいく姿だけでも一見の価値ありだ。



『サンズ・オブ・アナーキー』DVD コレクターズ BOXシーズン1
¥9,000+税
20世紀フォックス ホーム エンターテイメントより発売中
(現在シーズン1~3が発売中、以降随時発売)
http://video.foxjapan.com/tv/sons-of-anarchy/

Text by Shinjiro Fujita (RSJ)

RollingStone Japan 編集部

最終更新:9/17(土) 18:00

ローリングストーン日本版

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