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水災被害の公的補償 民間保険も合わせて備え

NIKKEI STYLE 9月18日(日)7時0分配信

 今年も台風などによる水害が相次いでいる。被災したとき、まず助けになるのが公的な支援制度だ。主に地震による住宅の損壊に適用する印象があるが、一定規模の浸水被害も対象になる。ただ生活を再建するには不十分な面が強い。民間の保険と合わせて備えを考えよう。
 自然災害で住宅に被害を受けた人には、主に被災者生活再建支援法と災害救助法に基づく公的給付がある。それぞれ適用条件は異なるが、住宅被害の程度について「全壊」「大規模半壊」「半壊」という区分で判定し、支援金の有無などを決める仕組みだ。
 被災者生活再建支援法は、10世帯以上の住宅が全壊した市町村などに適用する。1995年の阪神大震災をきっかけに制定され、2000年の鳥取県西部地震や07年の能登半島地震、新潟県中越沖地震を受けて改正を重ねたことから、震災による住宅被害を対象にするイメージがある。
 しかし豪雨や洪水による住宅の浸水被害も支援の対象だ。例えば15年9月の関東・東北豪雨災害で約1800世帯、14年8月の広島市の大雨災害で270世帯に適用した。浸水被害のほか、土砂崩れで住宅が損壊した世帯も多くが対象になった。

■最大200万円加算

 どの程度の被害が支援対象になるのだろうか。住宅が流失した場合はもちろん、残ったケースでも1階の天井まで浸水すれば全壊と認定する。床上1メートルに達する浸水は大規模半壊となる。全壊は100万円、大規模半壊では50万円の基礎支援金を受け取れる。いずれも新たに住宅を建設・購入する場合は、最大200万円の加算支援金がある。床上1メートル未満の浸水は半壊と認定され支援の対象外。ただ公的給付がないわけではない。
 「災害救助法を申請すればよかった」。関東・東北豪雨で被災した茨城県常総市の50代の主婦Aさんはこう話す。玄関の一部が壊れ、床も使えなくなったが、浸水は膝上ぐらいまでだったため被災者生活再建支援法の申請は諦めた。最近になって、半壊でも災害救助法の対象になる可能性があると知ったという。
 災害救助法には大規模半壊または半壊の世帯を対象に応急修理を提供する仕組みがある。1世帯あたり最大57万6000円相当の修理を受けられる。市町村の人口に対して一定数以上の住宅が全壊した場合に適用する。最近では8月末に台風10号が直撃した北海道で20市町村、岩手県で12市町村が適用を決めた。
 修理できるのは柱や屋根、外壁など住むために欠くことができない部分。内装や給排水管などは基本的に対象外だ。大規模半壊の世帯が応急修理を受ける場合は所得制限はないが、半壊では原則として前年の世帯収入が500万円以下という条件がある。
 しかし公的給付は全壊で最大300万円、大規模半壊で災害救助法も含めて最大307万6000円にとどまる。全壊した住宅を建て直すのは無理で、大規模半壊でも災害救助法の対象は主要構造部に限られる。ファイナンシャルプランナー(FP)の清水香氏は「高層マンションの上層階に住む人以外は、火災保険で備えるのが大切」と助言する。特に住宅ローンの返済が多く残っている人は加入した方がいいという。
 火災保険は火災による損害をはじめ、落雷、強風による被害(風災)、豪雨などの住宅被害(水災)も補償する。損害保険ジャパン日本興亜では火災保険金支払い実績のうち、最も件数が多いのは風水害となっている。

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最終更新:9月18日(日)7時0分

NIKKEI STYLE

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