ここから本文です

蓮舫問題、謎の「家系」「生活」の説明も必要 --- 石井 孝明

アゴラ 9/18(日) 7:10配信

私たちの知らない見えない戦争

日英ハーフで、国家公務員1種試験に優秀な成績で合格し、警察庁キャリア官僚に採用された男性。大学卒業旅行にアイルランドを1人旅し、古い教会に入ると、1人で座っていた初老の英国紳士が近寄ってくる。「もし何かあったら連絡を。政府の人間です」。電話番号を渡される。未来の官僚は英国諜報機関のメッセージとピンとくる。彼は15年後、IRAのテロリスト捜査で、日本の政府機構のもみ消し、官僚の保身に直面した。不正義を許せないその人は、保管したその番号に初めて電話をかけ、解決に動こうとする…。

これは高村薫氏の小説「リヴィエラを撃て」の一部だ。優れた作家の想像力の賜物だが、外交・諜報・軍事に関心のある記者である筆者には「ありそうだ」と、印象深かった。

一般人にとってまったく知らない、国家間の諜報活動や、見えない戦争が、今この時点で繰り広げられている。東アジアでは軍事衝突という「熱い戦争」はないが、停戦状態にある中共と台湾、南北朝鮮などの火種がくすぶる。国家を意識せず、脳天気に暮らせるのは、日本の一部の人々だけだ。

中国共産党政権寄りの不思議な発言

蓮舫民進党党首の二重国籍問題。この騒動そのものがめちゃくちゃだ。しかし不気味に思うことがまだある。彼女の行動と家系の謎だ。

彼女は大臣時代から、その愚かな発言が話題になった。しかし、その愚かさを観察すると、一つの方向を向いている。中国の共産党政権の利益になる発言を繰り返しているのだ。

蓮舫氏は「一つの中国」「台湾人には中国法が適用される」と述べた。これは過去の日中国交回復以来の、日本外交の蓄積をすべてぶち壊す。「一つの中国」とは「共産党政権である中華人民共和国が唯一の合法政府」という意味だ。日本政府はこの問題をあいまいにしてきた。そして台湾では民進党政権ができた後で、これが再び政治問題になっており、外国人が安易にさわってはいけない話だ。これはアジア外交に知識がある人間には常識だ。よほどの無知か、確信犯かのいずれかでなければ、この発言はできない。

蓮舫氏は民主党政権の目玉政策の「事業仕分け」では担当の行革大臣なのに次のように言ったとされる。

(余談ながら、民主党政権の行政仕分け作業の記録は、内閣府ホームページに存在せず、国立国会図書館に移されていた。(内閣府の説明(http://www.cao.go.jp/gyouseisasshin/index.html))こういうことは珍しく、笑ってしまった。官僚達はかなり腹を立てているらしい。そのために、分かりづらく出典を示すことは断念した。ちなみに私は、事業仕分けは行政支出の抑制のために妥当と思うが、あのようにテレビショーにして政治家が官僚を辱めたこと(蓮舫氏の発案?)は大問題だと考えている。)

「(スパコンに)2位ではダメなんですか」。ちなみにスパコンの1位は中国政府のものだ。

また尖閣諸島について、「領土問題である」と、日本政府のこれまでの見解と真逆の発言をしている。(記事(http://agora-web.jp/archives/2021280.html))

一連の発言は異様だ。ただの間違いではない。中国政府がやってほしい形に、わざわざ蓮舫氏は行動、発言している。何らかの意図がこめられたゆがんだ情報が彼女に流れ、それに誘導されているとしか思えない。

外交や諜報機関は直接の「工作」をいきなりしない。今の時代、世界の中で相対的に豊かな日本人に「金」を渡すこともしないだろう。諜報活動をめぐる文献を読むと、対象に「影響」を与えることを目指す。これは記者の取材でも、日常のビジネスの関係構築でも同じだ。面会と説明から始まり、親近感を醸成し、親しくなったら何らかの便宜供与をし、相手に自分の影響を増やす。「新興大国の中国との深い関係」は、政治家にとって有利なカードだ。それを使ってもよいとされるなら、普通の政治家なら飛びつくだろう。

そして蓮舫氏は中国への親近感を語っていた。「自分は台湾国籍」と発言した1997年2月号のCREAでは北京留学で「父の国を知りたいので北京に留学した」と、深い愛情を表明していた。父の国は台湾のはずなのだが謎だ。

ある程度有名で、ジャーナリストという肩書きを持ち、台湾ではなく中国への愛情を表明する彼女に、中共の外交関係者、諜報機関関係者が近づき、将来の布石にする。冒頭のような光景に類似することがあったと想像することは、それほど飛躍したことではないだろう。

何らかの関係が、今になって日中関係の上で中国寄りの形で花開いたのだろうか。「一流の詐欺師は、被害者に騙したと思われずに感謝される」という言葉があるという。蓮舫氏本人に「中国のエージェント」という感覚がなくても、中共政府関係者によって「アンダーコントロール」の状況がつくられている可能性がある。

もちろん上記は筆者の想像であることは強調する。しかし、このような憶測を払拭するためにも、彼女は、中国との関係、発言の真意を説明する責任がある。

1/3ページ

最終更新:9/18(日) 7:10

アゴラ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

アゴラ-言論プラットフォーム

アゴラ研究所

毎日更新

無料

経済、ビジネス、情報通信、メディアなどをテーマに、専門家が実名で発言することで政策担当者、ジャーナリスト、一般市民との交流をはかる言論プラットフォーム

Yahoo!ニュースからのお知らせ