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目的不明? PTAの総本山にわき上がる疑問

東洋経済オンライン 9月18日(日)8時0分配信

多くの一般保護者が、知らぬ間に会費を納めているPTAの連合組織「P連」、そして全国組織の「日P(公益社団法人 日本PTA全国協議会)」。前回記事に続き、これらの団体のナゾに迫ります。 そもそもP連は、各校のPTA活動をよりよくするためにつくられた組織のはずです(と筆者は認識しています)。ところが、P連の活動を担う各PTAの本部役員に話を聞くと、P連の活動がむしろ負担となり、現場を苦しめているケースも少なくないようです。

 前回は、P連の活動の“強制性”に関する悩みの声をたくさん紹介しましたが、実は活動以外の面でも、P連のあり方に対する疑問の声はいろいろと聞こえてきます。

 まずは、それらを紹介しましょう。

■疑問に思っても、一会長では太刀打ちできない

「現在P連には入っていないのですが、入っているPTAから、“なんで辞めたの?  戻ったほうがいい”等々言われ、圧力を受けます。この横並び意識、抜け駆け厳禁の空気感に、一会長個人では太刀打ちできません。向こうは行政と一枚岩ですから」
「旧態依然のやり方が継続されている。P連の会長は立候補制で、いまのやり方を好ましいと思う方が手を挙げるため、改革的な話が出ることはほとんどありません」
「(単Pやその会員は)P連におカネを出しているのだから、会計報告や活動報告がほしいが、広報誌にはわりとどうでもいい話しか載らないし、うちのP連はホームページもない。もっと透明性がほしい」
「P連のことは会長(役員)をやった人にしかわからない。一般の保護者は存在すら知らない人も多い。(P連の)ホームページには予算報告も活動内容も載っていない。分担金に見合った活動をしているのか、そもそも必要な団体なのか、一般保護者には判断がつかないだろう」

「P連は“児童単位”で分担金を求めてくる…」

「うちのPTAは“世帯単位”でおカネを集めているが、P連は“児童単位”で分担金を求めてくるので、金額が合わない」
「P連は“全員加入”を前提に、“PTAの加入世帯数”ではなく“学校の在籍世帯or生徒数”で分担金を求めてくる。そのため、非加入世帯の分を加入世帯の会費で負担する形にならざるを得ない。これについては上部組織に抗議するのが筋だが、そうではなく、非加入世帯を責める方向に話がいってしまう。上部組織からは、何のフォローもない」
「おカネがたくさんあるところは内紛が多い。担当者による使い込みが発覚したこともある」
「毎年、(P連の)専従職員を数名雇用している。うち一人は元校長。名前だけで、事務局に来ない人もいる」
「ここ数年は教育委員会がP連の取りまとめをしてくれるようになり、仕事はとても楽になってありがたいが、その分なんでも言いなり。以前はみんなで意見を戦わせるような場面もあったが、今は皆無」
「市P連だけでよい。県Pや日Pまで入りたくないが(その市Pが県P・日Pにも入っているため)入らざるを得ない。過去に一度(県P・日Pを)抜けたが、揉めてまた戻った」
「P連会長は市から委託される仕事が多く、しょっちゅう会議に呼ばれる。これが一番ストレスだった。子育て、給食など、面白いものもあったが、なかには“なぜP連会長が出る必要があるのか?”と思うものも少なくなかった」
 ちなみに、役員さんたちはこのような疑問や不満を、普段大勢がいる場ではなかなか口にしません。我慢強い人が多いのです。

 一対一の場や、アンケートで尋ねるとようやく、「いや、実はおかしいと思うんですよ」と話してくれる傾向があります。

■一方では「本当に、楽しい」という側面も

 さて、ここまで読んできて、「P連なんて、本当に必要なの?」と思った人が多いと思いますが、実は一方で、「P連、楽しい!」というポジティブな声も、意外とあるのです(大勢の場ではこちらが優勢です)。

 たとえば、こういったものです。

「自分の学校のPTAでは、会長が押し付け合いになり、非常に嫌な思いをしたが、P連は“頼まれると断れない”タイプの人が多く集まっているので、そういったストレスが少ない。特に今の(P連の)役員は、“嫌々やっている人”がいないので、精神衛生上よい。楽しい」
「楽しいです。P連では会長同士でよく飲みに行くので、いろんな人と深く知り合える。単P(PTA)の活動では、飲む機会が少ないので、あまりじっくり話をできる機会がない。P連は顔の広い人や面白い人も多い。P連の活動にがっつりかかわると、どうしても時間はとられてしまうが、自分にとってはメリットのほうが大きいと感じます」
「区の教育委員会がいろいろお膳立てしてくれるし、活動も多くはないのであまり負担ではない。いろんな人と知り合えるのはありがたい」

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最終更新:9月18日(日)8時0分

東洋経済オンライン

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