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セルジオ越後、「危機の日本代表」を一刀両断

東洋経済オンライン 9月18日(日)6時0分配信

 ――ロシア・ワールドカップのアジア最終予選が始まりました。日本代表はホームで戦ったUAEとの初戦を1-2で落とし、黒星スタートとなりました。

 日本代表は今、かなり危機的な状況を迎えていると思います。UAE戦では浅野拓磨のゴールが認められないなど、不可解なジャッジがありましたが、敗れた要因をレフェリーのせいにしていると、重要な事実を見逃してしまいます。それは、UAEが“普通に”強かったという事実です。

■UAEに日本はなめられたんです

 ――この試合でのシュート数は日本の22本に対してUAEは9本でしたが、決定機の数はほとんど変わりませんでしたし、日本がボールを奪いにいっても、巧みなパス回しでかわされ、奪い得ないシーンが多かったです。

 日本代表は2015年1月のアジアカップ(オーストラリア大会)準々決勝でもUAEに敗れています。ただし、このときは、日本がほぼ一方的に攻め続けながら、固い守りをこじ開けられず、PK戦の末に敗れました。でも、今回は違った。UAEは引いて守ってきたわけではありません。真っ向からぶつかり合って日本が敗れたんです。

 ――中東のチームはこれまで内弁慶なところがあって、ホームでは勇敢に戦うのに、アウェー(日本のホーム)では腰の引けた試合をする傾向がありました。その中東のチームであるUAEが真っ向勝負を挑んできたことに驚きました。

 UAEが真っ向勝負を挑んできたのは、アウェー(日本のホーム)でも勝機は十分あると思っていたからでしょう。つまり、日本はなめられたんです。そして、実際に敗れた。ホームで勝てない相手にアウェーで勝てると思いますか?  これを、危機的な状況と言わずして、何と言えばいいのでしょうか。

チームを分析してみれば

 ――日本代表のチーム力は落ちてきていると。

 そうですね。それも、想像以上に。でも、それは当然のことでもあるんです。というのも、今のメンバーのほとんどが2014年6月のブラジル・ワールドカップで惨敗を喫したメンバーです。さらに彼らは、先ほど触れた2015年のアジアカップでもベスト4にすら進出できませんでした。国際大会で二度も失敗した選手たちがまだ、代表チームの中心にいる。

 特に、不動のスタメンである長谷部誠は32歳、本田圭佑も30歳。これから大きな成長が見込めず、むしろ下り坂に入っていく選手たちがなぜ、起用され続けているのか。しかも、長谷部も本田もすでに日本代表でのパフォーマンスが落ちてきています。長谷部はミスが増えたし、本田はACミランで出場機会を得られていないため、後半になると動けなくなる。本田はもはやビジネスマンですね。ACミランでのユニホーム姿より、スーツ姿のほうをよく見かけます。

■大島僚太をなぜ先発起用したのか

 結果を出せていないという点では香川真司も同じです。親善試合では点を取っても、本番で活躍したためしがない。日本代表のトップ下を務める資格はないでしょう。スポンサーや広告代理店から起用するように圧力がかかっているんじゃないかと勘繰りたくなりますね。

 ――彼らを起用し続けることも含め、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の采配についてはどうでしょう? 

 疑問だらけでしたね。まず、日本代表デビューとなる大島僚太をアジア最終予選の初戦でいきなり先発起用したこと。なぜ、最もプレッシャーが掛かり、慎重に入らなければならない大一番で、デビューさせたのか。若い選手の代表デビューのさせ方は、代表監督が最も気を使う仕事のひとつだと思います。パフォーマンスの内容いかんで、若い芽が潰れてしまいかねないからです。だから、どの国の監督も、そうした若い選手は親善試合で起用したり、途中出場させたり、同じクラブの選手と同時にピッチに立たせたりして、代表デビューさせるわけです。

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最終更新:9月18日(日)7時10分

東洋経済オンライン

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