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結婚とはそんなにいいものなのでしょうか?【男性40歳の悩み】

週刊SPA! 9月18日(日)16時20分配信

【佐藤優のインテリジェンス人生相談】

“外務省のラスプーチン“と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!

◆私は生涯独身を貫こうと考えています

ヤマオ(ペンネーム) 会社員 男性 40歳

 生涯独身生活を貫こうと考えています。女性とは10年以上お付き合いしていませんが、別にゲイではなく、ムラムラしたときには風俗に行けばいいという考えです。基本的に一人で山へ行ったり、ライブに行ったりするのが好きなので、パートナーを作ることが面倒に思えて仕方がありません。こういう話をすると不思議な目で見られるのですが、もうそういう反応には慣れました(両親とは散々話をして、今では諦めてくれました)。

 ただ、独身がいいという理由を「人に合わせるのが面倒だから」と言っても誰も納得してくれません。じゃあ、老後をどうするのか? と聞かれますが、そんなものは自分で貯金して、備えておけばいいことです。つまり、毎回同じことを繰り返し説明しなくてはならないのが面倒なのです。

 なぜ、家庭を持つのが当たり前になってしまったのでしょうか? 結婚とはそんなにいいものなのでしょうか? この質問に対して、誰も魅力的な回答をしてくれません。宜しければ、佐藤さんのお考えを聞かせてくだい。

◆佐藤優の回答

 私は結婚するかシングルでいるかは、個人の選択と思っています。1人暮らしでも、それは立派な家庭です。結婚したくないのに、世間体のために無理をして結婚しても、夫も妻も不幸になります。さて、シングルとして生きていく場合に重要なのは、仕事を辞めた後の生活設計です。老後破産に陥らないようにしなくてはなりません。

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 田代さんは、白髪がフサフサとしていて、細身、歩くのも速く、一見、80過ぎには見えないほど若々しい。お洒落が好きなのか、緑色のパーカーにジーンズがとても似合っていた。しかし、話を聞くうちに「細身」なのは、食事を切り詰めているからだと知って、まず、驚いた。

(中略)

「次の年金支給日はあと数日後でしょ。だから、今は、ほとんどお金がなくなってしまって。買い置きしてあった冷麦を少しずつ食べているんですよ」

 見せてくれたのは、2束100円ほどの冷麦の乾麺だった。

 田代さんの収入は、厚生年金が月額10万円ほど。家賃は6万円なので残り4万円で生活している。光熱費などの公共料金に加え、保険料などを支払うと、手元には生活費が2万円しか残らない。家賃が重くのしかかっているが、余裕のない生活で貯金もできず、引っ越し費用も手元にないため、お手上げの状態だ。(『老後破産 長寿という悪夢』22頁)

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 田代さんの場合は、厚生年金があるので、まだマシなほうです。これが国民年金だけだったならば、月の給付は6万円になります。生活保護よりも低い水準で生活をしなくてはなりません。それならば生活保護を受ければいいのですが、プライドが邪魔をしてなかなかその選択をできないというのが実情のようです。日本人は、生活についてはすべてが自己責任という発想が強すぎます。もう少し、社会に頼るようにするべきです。困ったときはお互いさまなのですから、生活が立ちゆかないときは、遠慮せずに役所か民生委員を訪ね、生活保護手続きについて相談してみるといいと思います。

 ヤマオさんの場合、会社役員とのことですが、現段階で貯金はいくらくらいありますか。経済的に余裕があるならば、銀行か信託銀行に行って、個人年金について相談してみるといいと思います。それから、今から有料老人ホームに関する情報を集めておくことも重要です。家族がいない場合、介護保険の手続きも、すべて自分でやらなくてはなりません。あるいは、自分の体が利かなくなった場合に備えて代理人を決めておいてもいいでしょう。 ヤマオさんに財産がある場合、それが後にトラブルの原因にならないように、今の内に弁護士と相談して遺言を作成し、公証人役場に持っていき、確定日付をとっておくといいでしょう。1人で生きていく場合には、頼ることができる人がいないのですから、今後、自分に生じうることについては、すべて先回りして処理する必要があります。

【今週の教訓】

今から老人ホームの情報を集めましょう

◆募集

佐藤優さんへの相談を募集中。匿名希望の方はペンネームを記入してください。採用者には記念品をお送り致します。⇒応募はコチラから https://nikkan-spa.jp/icol_form(PCのみ対応)

【佐藤優】

’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

日刊SPA!

最終更新:9月18日(日)16時58分

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