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上位3%の悲哀:資金調達マウンティングと見えないカースト...スタートアップ経営者の闇

東京カレンダー 9月18日(日)5時20分配信

東京には、上には上がいる。

地方で羨望の眼差しを向けられる年収1,000万円プレイヤーかて、東京ではさほど珍しいものではなく、「都心で優雅に暮らすには世帯年収2,000万円はないと。」とこぼす、東京婚活女子も少なくない。

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とはいえ、十分な稼ぎに、素敵な家庭と子供。客観的に見れば、十分恵まれた生活。これ以上、何を望むものがあるだろうか?

だが、彼らの得体の知れない渇きが満たされることは、決してない。

そんな日本の同年代で上位3%には入るであろう男たちの、東京生活での悲哀に焦点を当てる。

これまでに常に追われる飲食経営者の幹久、医者の夫の年収に満足できない恭子、育ちの良さから商社マンの給料では満足できない賢治高給の代わりに健康を失っていく亮太などを追った。

今週は、スタートアップ経営者の悲哀に迫る。

名前:洋平
年齢:38歳
職業:スタートアップ企業の経営者
年収:約3,000万円

一見華やかに見えるスタートアップ経営者の裏側

ここ10年の間で、インターネット企業の数は急増した。スマホが主戦場となり、起業コストも低下。スタートアップと呼ばれる、資本金数千万で起業し、急激なスピードで成長を遂げるスタイルを志向する起業家が増えた。

そんな流れに乗ろうと思った洋平は勤めていたIT系の会社を8年前に辞めて起業した。当初は、順調だった(と思っていた)。

独立3年目には大手ベンチャーキャピタル(以下VC)から億単位の資金調達をし、会社は潤沢な資金を持った。当初手がけていた自社サイトは好調で、調達した資金を元にスマホアプリ領域に進出した。

元々目立つことが好きな洋平は、いくつかのインターネットメディアで自分とその事業を紹介する記事を読んで舞い上がっていた。

これで成功は掴んだと思っていた。

しかしここからが、洋平の憧れの経営者生活と何かが違う、実際にはどんなに稼いでも永遠に満たされない、精神的に追い詰められていく生活の始まりだった。

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最終更新:9月18日(日)5時20分

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