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異才のエディター、アンナ・ピアッジとは?

VOGUE JAPAN 9/19(月) 20:04配信

コレクションでファッションシーンが賑わう9月。4年前に享年80歳で人生を終えたあの伝説のファッション・エディター、アンナ・ピアッジ(1932 - 2012)をフィーチャーする。ブロガーやインスタグラマーがもてはやされる昨今だが、独自のスタイルを貫いた彼女の生き様からは、それに勝るモードの根源を感じ取れるはずだ。

カール・ラガーフェルドも崇拝した才能とは?

私が初めてアンナ・ピアッジに出会ったのは、70年代後半のことだった。親友でメンターでもあるヴァーン・ランバートを通して知り合ったのだが、ヴィンテージのフォンタナ・シスターズのドレスと美しい帽子という出で立ちの彼女に、初対面からすっかり魅了されてしまった。ここで当時の事情を説明しておくと、あのころはヴィンテージという概念はなく、昔の服はすべて古着という括りに入っていたのだ。

彼女は、ファッション界の重要人物の多くがそうであったように、いつも新しい道を切り開く人物だった。常にさまざまな分野で、率先して新しいことを始めていた。初対面からほどなく、私たちは意気投合し、友人になった。デザインの文化について、たくさんのことを教えてくれた。伊版『VOGUE』に在籍していたアンナは、あらゆる人と知り合いで、知らない人はいなかった。

エディターとしても完璧だっただけでなく、スタイリストであり、批評家であり、ジャーナリストでもあった。しかも、どの分野でもトップクラス。特に得意だったのが、意外なものをミックスするスタイルで、一度はパリのコレクション会場にマクドナルドの制服姿で現れたこともあった。それだけ、イマジネーションにあふれていたということだ。

この世を去っても、彼女が遺したものは、最高のスタンダードとして尊重すべき価値を持ち続けている。彼女は超一流のスタイリストであり、”スタイリングというアート”の創始者と言っても間違いないだろう。さまざまなテイストの服をミックスし、マッシュアップする手法は、今では誰もが目にするスタンダードになっているが、これも彼女の発明だ。

実に60年にわたったキャリアのどこをとっても、何か特別なものを与えてくれる人だった。彼女はまさにワン&オンリーで、それこそがアンナ・ピアッジたるゆえんだった。スタイルを作るのではなく、マジックを生み出す、それが彼女だ。

だから我々も、そんなアンナを、そしてその目覚ましく型破りなキャリアを、いつまでも称えようではないか。

Text: Gene Krell

最終更新:9/19(月) 20:04

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