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空白地帯に旗を立てよ!「100万人に1人」の人材になる3ステップ 正解なき時代を生き抜くために

現代ビジネス 9月19日(月)11時1分配信

 取材・文/古賀史健

 中二病の全能感を肯定しようーー。「正解が失われた成熟社会」を生き抜く術を教育のプロが語り合う。

 エンジェル投資家として活動しながら、京都大学客員准教授として教鞭をとり、『僕は君たちに武器を配りたい』などのベストセラー作家としても知られる瀧本哲史さん。

 そんな彼が、次世代を担う14歳のために書き下ろした『ミライの授業』の刊行を記念して、特別対談が実現した。

 対談相手は「以前から瀧本さんの著書に親近感を抱いていた」という、奈良市立一条高校の藤原和博校長。元リクルート、トップ営業マンという輝かしい実績をひっさげ、東京都の公立中学校(杉並区立和田中学校)で初の民間校長として活躍し、現職に至る教育界の改革者だ。

 日本の「ミライ」を模索するふたりの、熱いトークをお届けする。

ガンバレ中二病!

 藤原和博(以下、藤原) ぼくは昔から瀧本さんの本はたくさん読んでいて、自分と重なる部分をたくさん感じていたし、とても他人とは思えないところがあって(笑)。ひとりの読者としても、一度お会いしてみたかったんです。

 これまでの本もおもしろかったけど、とくに今回の、偉人伝をベースにした『ミライの授業』は、お見事としか言いようがない。だから、率直に聞かせてください。どうしてこういう本をつくろうと思ったわけ? 
 瀧本哲史(以下、瀧本) まず、私が大学で教鞭を執るようになって7年くらい経つのですが、大学生がだんだんおとなしくなってきたな、という印象がありました。

 藤原 わかる。

 瀧本 いま、日本は変革の時を迎えています。古い時代からあたらしい時代へ、大きく変わろうとしている。そこにあって、保守化してしまった40代や50代に変革を訴えても、おそらく手遅れでしょう。

 もっと若い世代にメッセージを投げかけ、若い世代からパラダイムシフト (これまで常識にとらわれない新しい発想や価値を創造すること) を起こしていくしかない。この問題意識は昔から変わりません。

 ところが、最近では大学生までもが保守的になってきた。彼ら20歳前後の学生でさえ、もはや手遅れなのかもしれない。じゃあ、どのタイミングだったら間に合うのか。どんな人たちに訴えれば、変革の旗が立つのか。

 人生でいちばん最初に自我が芽生え、「自分の進むべき道」を意識するタイミングはどこか。自分自身の記憶も踏まえ、おそらく中学生だろう、と結論づけました。

 藤原 うん。ぼくは、まさに15歳前後の数年間を「子どもの終わり、大人のはじまり」と位置づけています。瀧本さんのおっしゃるタイミングで無邪気な「子ども時代」が終わって、「大人としての人生」がはじまる。

 瀧本 中学生は多感な時期で、不安もたくさん抱えている一方、自我が大きく膨らんで全能感に包まれる時期でもあります。「中二病」という言葉があるように。そんな彼らに変革のメッセージを送ることができれば、大胆な一歩を踏み出してくれるのではないか、自分だけの旗を立ててくれるのではないか。そんな仮説を立てました。

 藤原 彼らの全能感を、肯定してあげる。

 瀧本 はい。大人たちは「なに夢みたいなこと言ってるんだ!」とか「もっと真面目に考えろ!」と彼らの妄想にも似た全能感を潰しにかかるのですが、あの猛烈なパワーを否定するのは間違っている。

 むしろあのパワーを利用して、次のステップに踏み出させなきゃいけない。この思いは、『ミライの授業』のために実際に全国の中学校をまわるなかで、ほとんど確信に変わりました。

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最終更新:9月19日(月)11時1分

現代ビジネス

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