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「赤い物」を開店祝いに贈るのは間違っている

東洋経済オンライン 9月19日(月)9時0分配信

 社会人になると増えてくるのが、お祝いの品やご祝儀を贈る機会だろう。

 最も多いのは結婚祝いだが、友人がベンチャー企業を立ち上げたり、懇意にしていた取引先が独立したりお店を開いたりする場合に、「開業・開店祝い」を送りたいと思う人もいるだろう。また友人や同僚、取引先などが演奏会に参加したり、演劇などの公演に出演したりすれば、「楽屋お見舞い」や差し入れを渡す機会も出てくるだろう。

 しかし「開業・開店祝い」や「楽屋お見舞い」は機会が少ないだけに、何を持っていけば良いのか迷うところだ。そこで、恥をかかないために、ご祝儀や差し入れなどのマナーをまとめた。

■開店・開業祝いの相場は1万円

 まずは、開業・開店祝い。取引先が絡んでいる場合、会社がお祝いの花やご祝儀を用意するケースもあるが、個人的につながっている相手の場合には、自分で用意したいと思うこともあるだろう。

 では、何を贈れば良いのか。「開業・開店祝いの時は、お品物やお花はもちろん、お金を包むのもOKです」と話すのは、『図解 社会人の基本マナー大全』をはじめ、マナーに関する多数の著書を持つ、現代礼法研究所主宰の岩下宣子さんだ。

 通常の贈り物の場合、目上の人にお金を包むのは失礼になることがあるが、開業・開店祝いの場合は問題ない。開業時はかなり出費がかさむので、相手にとっても少しでも現金が入ってくるのはありがたい。「金額の相場は1万円。表書きは『祝御開店(もしくは御開業)』『御祝』『寿』など、どれでも構いません」

ふさわしい贈り物とは

 品物は、定番の観葉植物をはじめ、掛け時計、マガジンラック、傘立て、スリッパ、ポットなど、いろいろなものが考えられる。お酒や缶入りの飲み物など、日持ちのする飲み物などもありだ。

 注意したいのは、他の人とお祝いの品がかぶらないようにすること。それを防ぐためには、相手に「何か欲しいものがあるか?」と聞いてみたほうが無難だ。「相手にサプライズで贈りたい。だから相手に聞きたくない」と思うかもしれないが、聞いておけば、自分は良かれと思っても、相手から見ると不要な商品を贈らずに済む。

 たとえば、3年前にマッサージ院を開業したAさんは、開業祝いにコーヒーメーカーをもらった。しかし、「狭くて休憩室がないので、院内でコーヒーを作ることになる。すると、ベッドなどに匂いがついてしまうので、院内では使えないのです」と、結局仕事場では使えなかったという。

 また、開店・開業祝いでは贈ってはいけないものがある。それは、「赤い物」。なぜなら、赤=火事を連想させるからだ。それに加えて「赤字」も連想させるため縁起の良い贈り物とは言いがたい。よって赤い花や赤い家電などを贈るのはタブーである。また火事を連想させるという点では、ストーブなどの暖房器具やキャンドルスタンドなどもNGだ。同様に新築祝いでも火事を連想させる赤い贈り物はやめておいた方がいい。

■楽屋お見舞いや差し入れにケーキは不向き

 一方、プライベートで演奏会に参加したり、写真や絵画などの個展を開いたり、演劇の公演に出演する友人・知人がいた場合、どのようなお祝いや差し入れを持って行けばよいのだろうか? 

 この場合も、品物はもちろん、お金を贈ってもOKだ。その場合の相場は3000~1万円。ただ、ご祝儀袋は受付に預けるのではなく、本人に直接渡すのがマナーだ。ただし書きは「楽屋御見舞」が一般的だが、「『お見舞い』というのは、目上の人が目下の人に使う言葉。目上の人にお渡しするなら、『楽屋御伺』か『御祝』が無難です。個展の場合は、『御祝』が良いでしょう」(岩下さん)。

 お菓子やお酒などの差し入れを持っていくのも良いが、複数の人から、意外と困るものがあるとの声があった。それはケーキやシュークリームといった生菓子や要冷蔵のお菓子だ。

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最終更新:9月19日(月)9時0分

東洋経済オンライン

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