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「理不尽に攻撃する上司」を賢くかわす護身術

東洋経済オンライン 9月19日(月)6時0分配信

 こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ」の大野萌子です。

 皆さんは、「こちらが意図していないことで急に相手が腹を立て、理不尽な怒りをぶつけられる」なんていうことはありませんか?  突然キレられて、呆気にとられて何も言えず、後で落ち着いてから、悲しさや口惜しさがふつふつと沸いてくる……そんな経験です。

■攻撃するのに突き放す「こじらせパターン」

 先日も、こんな相談がありました。

 あるプロジェクトの方針を決定する前段階、上司を含めたメンバーに骨子案を送り、何か問題があれば事前に申し出てもらえるようメールを出したところ、何の応答もなし。賛同を得たと理解し、決定内容を確認のため会議でアナウンスしたが、その会議の場で「認めない!」と上司が語気も強く反発してきて、面を食らった、というのです。

 相談者は、そのあまりの剣幕にたじろいでしまったといいます。事前アナウンスに反応がなかったことについては、「察しろ」というのがその上司の言い分で、「では、どこに問題があるのか教えてほしい」と意見を求めたところ、明確な答えは得られず、「そのくらいのこと、そちらでわからないでどうする」と突き放される始末。ほぼ決まりだと思っていたプロジェクト自体が暗礁に乗り上げてしまったそうです。

 このような”こじらせパターン”は珍しくないことで、たとえば、書類を提出して「こんなんじゃだめだ」と突き返され、何度直してもダメ、どこがダメなのか聞いても「自分で考えろ」と追いつめられてしまうケースは、私自身、嫌というほど見てきました。

横暴な人と優しい人、「負の歯車」が合ってしまう

 先制攻撃で相手を傷つけることによって、自分の立ち位置を優位にし、自分のプライドや立場を死守する攻撃的な人と、控えめで、人との関係を大切に和を重んじる穏やかな人。両者は残念ながら、カチリと歯車の合うような相性を持っているのです。自分を抑えてでも、周りに合わせようという謙虚で人の好い人ほど、横暴な人に巻き込まれやすく、ターゲットになりやすいので気を付けたいところです。

 これは、DV加害者と被害者の関係にも似ています。DV被害者は、やられっぱなしにもかかわらず、相手を怒らせてしまった自分が悪いと罪悪感にさいなまれる傾向があります。そのことが自覚できないまま、悪循環を繰り返すことになりかねません。自分にも非があると思うゆえに、反論もできないまま苦しみ続けることのないようにしていきたいですね。

 攻撃性の強い人は、自分に脅威をもたらす同僚や部下に対して、権力や人脈を使って徹底的に潰しにかかります。そして、被害者となるのは部下や年少者ばかりではありません。彼らは、自分より能力の高い人や、権威のない上司に対しても攻撃する傾向があります。

■報告や連絡は「シンプルに」が最善

 このような、攻撃的な人は

 ・一方的に決めつける

 ・徹底的に非難する

 ・言葉尻をとらえる

 ・自分にまったく落ち度がないことを周りにも強制的に同意させる

 ・どんなに自分が嫌な思いをしたのか誇張する

 ・人格否定表現をつかう

 といった傾向があります。

 「自分の都合」で他人を評価し、自分がうまくいかないのは他人のせいと考えます。自分を正当化することが何よりも大切なので、正論は通じません。相手に配慮することがないので、譲歩したり、謝っても肩透かしに終わるという、非常にやっかいな面を持っています。

 では、このような人にはどう接したらよいのでしょう。神経をすり減らしながら関わらざるを得ない攻撃的な人には、物理的に距離を置くことが最善です。しかし、同じ職場にいれば関わらないわけにはいかないもの。その場合は、できる限り接触の時間を短くすることが大切です。

 まず、報告や連絡は「シンプルに」を心掛けましょう。また、意見の相違があった場合などに、どれだけ論理的に正論を尽くしても「言ってる意味が分からない」などと言われる可能性があります。そんなときは論破しようとせずに、落としどころを模索しましょう。「○○課長のお考えはこうだと思いますので、△△という方向で再検討したいのですがいかがでしょうか」という具合にです。

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最終更新:9月19日(月)6時0分

東洋経済オンライン

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