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海外からは冷めた反応も 蓮舫・新代表の二重国籍問題〈週刊朝日〉

dot. 9月21日(水)7時0分配信

 9月15日の民進党代表選で、蓮舫氏(48)が新代表に選ばれた。

 1回目の投票で過半数を獲得し、旧民主党時代から含めて初の女性代表。白のスーツに身を包み、はれやかな笑顔を見せた。ただ、華々しさよりは不安の強い船出だった。

 代表選後の会見で二重国籍問題を問われ、「籍を放棄したとずっと認識していた。あわせて放棄する手続きに入っているので、その努力を含めて、違法ではないと思う」などと答えた。ただ、民進党内にも与党内にも批判の声はあり、いつやむのかわからない。

 二重国籍問題が盛り上がったのは、代表選のさなか。「言うことがいつも変わる。政治家としていかがなものか」などと資質を問う声も出た。当初は二重国籍を否定したが、調査の結果、二重国籍であったと13日に公表。混乱を招いたとして、謝罪した。

 民進党議員はこう話す。

「人前で弱音を吐くことは決してないですが、参議院選挙のときよりも非常に疲れた顔をしていました」

 政界では、国籍法との関係や蓮舫氏の説明責任の観点からの批判の声が多かった。ただ、一連の騒動は、海外からは別の視点でもとらえられた。

 イギリスの公共放送BBCは、在日韓国人に対する差別や、日本でハーフが特異な扱いを受けている現状にも触れ、日本の人種問題と関連づけて取り上げた。

 国籍法に詳しい近藤敦・名城大学教授(56)は、一連の騒動についてこうみる。

「今回の問題は、欧米では差別的に映るでしょうね。イギリスでは、外相のボリス・ジョンソン氏がアメリカ国籍を持っていましたし、カナダのジョン・ターナー元首相はイギリス国籍を持っていました。要は、どこにアイデンティティーを持っているかですね」

 蓮舫氏と近い民進党議員もこう憤慨する。

「二重国籍で、国益を損なうかもしれない? 事業仕分けのときには本当によく勉強し、日本の国益のために取り組んでいましたよ」

 事業仕分けで「2位じゃだめなんですか」と税の使い方に鋭い口調で突っ込んだ姿はなりを潜め、今や防戦一方の蓮舫氏。巨大与党に向き合うためにも、自らの足元を固める必要がある。

 日本の政治制度に詳しい岩井奉信・日本大学教授(66)は「彼女がしっかりと確認しなかったという脇の甘さはあると思いますが、きちっと台湾籍を放棄し、名実ともに日本人になるということで、終わる話だと思います。話が二転三転したなどの混乱に関しても、謝罪していますし」とみる。

 白の蓮舫カラーがグレーとならずに、持ち味を発揮できるか。26日には臨時国会も始まり、論戦に注目が集まる。

※週刊朝日 2016年9月30日号

最終更新:9月21日(水)10時33分

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