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メルセデス・ベンツの最新SUV、GLCクーペを試乗

GQ JAPAN 9月20日(火)22時1分配信

メルセデス・ベンツのちょっと小粋なニューモデル。GLCクーペが欧州で人気を呼んでいる。日本上陸はもう少し先のようだけれど東欧でのユニークな試乗会に参加したところ、かなりオススメの内容だった。

【メルセデス・ベンツ新型GLEクーペのフォトギャラリーと動画はこちらから】

メルセデス・ベンツはSUVのセグメントでひとつの鉱脈を掘り当てたようだ。2015年に発表し日本でも16年に発売されたメルセデス・ベンツ GLEクーペだ。SUVとクーペを合体させた、エレガントでいながらダイナミックさを感じさせるスタイリング。実際よく売れていて生産が追いつかない状況だそうだ。そこに持ってきて、ひとまわり小さなGLC クーペが発売された。

メルセデス・ベンツ GLCクーペは、アルファベットを使った車名の末尾のレターが示しているように、Cクラスに相当するセグメントに位置づけられている。日本でも人気のGLCのクーペ版といえ、全長4.73メートルのボディサイズなど取り回し性においてより使い勝手がよい。都会で映えるスタイリッシュさとともに東京など日本の各都市をはじめ、世界中でおおいに歓迎されそうだ。

メルセデス・ベンツでは、GLCクーペの試乗会として、ハンガリーとルーマニアを選んだ。あまりなじみのない場所だが、逆にそれを逆手にとって先入観を捨てるいい機会と考えたのかもしれない。アメリカの西海岸やニースではイメージ的に近すぎる?それよりクルマとじっくり向かい合ってその内容を吟味できるドライブをということで、交通量は少なく、でも景色はいい。そんな場所が提供されたのだろうか。

用意されたのは3つのモデル。GLC250 4MATICクーペとGLC300 4MATICクーペは出力とトルクが違う2リッター4気筒エンジンにフルタイム4WDシステムの組み合わせ。もう1台のGLC250d 4MATICは4気筒ターボで欧州では売れ線のモデルだ。それぞれに個性があったが、いちばん好きなモデルはすぐに決まった。

メルセデス・ベンツ GLCクーペは「ミッドサイズSUV中のスポーツカー」とメーカー自身が定義している。スポーツサスペンションを備え、積極的に運転を楽しめるクルマとして開発されたのだ。実際にサスペンションの設定はやや硬め。そのぶん走りは楽しい。期待以上の出来だった。

出発地はオーストリアのグラーツ。ここからハンガリーのブダペストに向けてアウトバーンと一般道を組み合わせたルートをとった。そのあとルーマニアに向かい、トランスシルバニアの山岳地帯でのワインディングロードを楽しんだあと、首都のブカレストに向かった。4泊という通常の試乗会(1泊)に較べると異例に長いコースである。一日に500キロ以上走り、所要時間は朝9時から日が沈んだあとの18時までと、たっぷりドライブを堪能できた。

なかでも印象に強く残ったのは、トランスファガルシャンというトランシルバニアの山岳路である。これでもかというぐらい屈曲路が連続する。ニコラエ・チャウチェスクの時代(1974年-89年)に開発された道なのだと僕と一緒に乗っていたブダペスト出身のジャーナリストが教えてくれた。ルーマニアについては民度がなあと、ことごとくさげすむようなことを言っていた彼が唯一「すごいね」と感心したのもこの道だった。

半径の小さなカーブを短いストレートがつないでいる。そこをGLCクーペでいくのだが、コーナーの入り口での確実なブレーキ、コーナリング中のゆるかな姿勢変化と、路面をとらえてはなさずしっかりと駆動力を路面に伝えつづけるタイヤとサスペンション、そして立ち上がりから次のコーナーの入り口までの瞬発力のよさ。さきに紹介した155kW(211ps)のGLC250 4MATICクーペでも、180kW(245ps)のGLC300 4MATICクーペでも、はたまた150kW(204ps)のGLC250d 4MATICクーペでも、どれもドライブがじつに楽しい。

なかでも1台をといわれたら、僕はGLC250 4MATICクーペを選ぶだろう。ノーズが軽いせいで気持ちよくカーブに入っていけるなど身のこなしがよく、かつ370Nmのトルクのあつかいかたも抜群だ。ひとことでいうと、軽快さでピカイチなのだ。日本で乗ったGLCでも僕は個人的にGLC250 4MATIC (628万円~)が好きだが、結論はある意味同じだったということだ。はやく日本に入ってくるといいと思う。

文・小川フミオ

最終更新:9月20日(火)22時1分

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