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【ミラン番記者】ベンチ生活の本田圭佑は一刻も早く身の振り方を考えるべきだ

SOCCER DIGEST Web 9/20(火) 16:00配信

本田の前に大きな壁となって立ちはだかるスソ。

 サッカーの道には終わりがなく、どこに続いているのかわからない。もしかしたら、今は裏道に追いやられている本田圭佑も、数週間後にはメインストリートを歩いているかもしれない。そう、ミランに来てから何度もあったシチュエーションだ。絶対にないとは誰にも言いきれないだろう。
 
 しかし、いま現在の状況を見る限りは、本田の道の行き先は一つしかない。袋小路だ。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の頭の中の序列は、日を追うごとにはっきりとしてきていて、本田が入り込む余地は現時点で見当たらない。
 
 9月16日のサンプドリア戦(セリエA4節)における勝利は、前々回のコラムで書いた通り「本田の前に立ちはだかる障害はエベレストのように高い」ということを再確認させた。
 
 その大きな壁の名前はスソ。左利きのテクニシャンはこの日、攻撃の中心として的確なパフォーマンスを見せ、モンテッラの信頼と期待にとてもよく応えていた。客観的に見て現時点では右ウイングのレギュラーに相応しい存在で、指揮官が4試合連続でスソをスタメンに選んでいるのは当然だ。
 
 データもそれを裏付ける。ここ3試合でミランが奪った3ゴールのうち、スソはすべてに絡んでいるのだ(1ゴール・2アシスト)。ライバルの本田がベンチを温めるのは自然の摂理だろう。
 
 サンプドリア戦でもスソの創造性はミランの中でピカイチだったし、闘志と勇猛さと積極性も見せていた。中でも一番光っていたのが、カルロス・バッカの決勝点をお膳立てした85分のシーンだ。左足から放たれた見事なスルーパスによって、バッカは相手GKと1対1になり、決勝ゴールが生まれた。
 
 つまり、2連敗中というモンテッラがミランに来てから一番の危機的状況を、スソはバッカとともに打ち砕いてくれたわけだ。指揮官の信頼はさらに厚くなったに違いない。

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1月を迎える前に自分の身の振り方を考えるも手だ。

 9月11日のセリエA3節でウディネーゼに0-1で敗れた後、モンテッラはチームを激しく叱責した。怒鳴ったり声を荒らげたわけではなく、辛辣な言葉でもって選手たちのプライド(個人のそしてミランの一員としての)に訴えかけたのだ。
 
 その効果がサンプドリア戦で出たとは、お世辞にも言い難い。この日のミランは、素晴らしい出来でも勝利に値するチームでもなかった。しかし、それでも勝利は勝利だ。その立役者が、前述した通りスソとバッカだった。
 
 こうしてスソの評価がより上がるということは、裏を返せば本田の状況がますます厳しくなったということだ。本田の今シーズンは、ウディネーゼ戦での15分間で止まってしまっている。この15分間の働きは、幸運にも決して悪くはなかった。
 
 しかし、次節のサンプドリア戦は1節と2節と同じく、またしても出番がなかった。モンテッラの考えを大きく変えるには至らなかったのだ。
 
 こうなってくると、もう本当に目の前の試合よりも、自分の将来に焦点を当てたほうがいいかもしれない。将来といってもミランでの将来ではない。その先のことだ。
 
 本田のミランにおける契約最終年は、現状を見るかぎり彼にとって最も納得のいかなシーズンになる危険性が高い。だから1月になる前に、自分のキャリアをもう一度考え直しはじめたほうがいいかもしれない。もし私が本田だったらそうするだろう。
 
 契約満了を半年後に控える選手は、1月から現所属クラブの許可なく他クラブと移籍交渉ができる。しかし本田の場合、今から行き先を考え始めても構わないだろう。探すだけならそれを禁じるルールはないからだ。
 
 どの国のリーグが彼の今後のプロジェクトに、そしてプレースタイルにあっているかを考えるのも重要だ。ちなみに、イングランドのいくつかのクラブが本田に興味を示していると伝えられるが、私は彼の特徴がプレミアにフィットするとは思えない。
 
 ただもちろん、配下の選手が新天地を模索すれば、良い顔をするクラブはないし、今の時代にすべてを秘密裏のまま移籍交渉を進めるのは不可能だ。つまり、本田はさらに干されてしまうかもしれない。

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最終更新:9/20(火) 16:00

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