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「返品無料」と言われると、つい買ってしまっていませんか

プレジデント 9月20日(火)6時15分配信

 「いつも自分は損ばかりしている気がする」そんな人は、ここに挙げるような行動をしている自覚はないだろうか? 

■「返品無料」と言われると、つい買ってしまう

 「『ポイントは貯めますか? 』に『はい』と言っていませんか」(http://president.jp/articles/-/20067)でも紹介した「保有効果」。人は自分が持っているものについて、実態以上に高い価値を感じる――この心理からくる行動は、アメリカの大学で行われたある有名な実験でも証明されています。

 まず人を集めて、そのうち半分の人に大学のエンブレム入りのマグカップを渡します。

 次に、マグカップを持っている人には「いくらなら売るか」と聞き、持っていない人には「いくらなら買うか」と聞きました。すると持っている人は平均で「10ドルなら売る」、持っていない人は「5ドルなら買う」と回答。両者には倍の価格差がありました。このことから、商品を持っている人が、その価値を高く評価し、手放すことに抵抗を感じていることがわかります。

 この「保有効果」の心理をうまく利用している商法があります。それが通販によくある返品無料サービス。通販は、手に取って商品を確かめられない分、「買って気に入らなかったらどうしよう」という心配があります。でも返品無料と言われると、購入への心理的ハードルが下がり、つい注文してしまいます。実際、返品無料にすると、売り上げは2~3割伸びるそうです。

 一方、返品率は非常に低い。ネット通販で2~4%程度、テレビショッピングは限りなくゼロに近いそうです。これは一度手元に届いたら手放すのが惜しくなるという、保有効果の影響。もしかしたら、あなたも「保有効果」によって返品の判断を邪魔されているかもしれませんよ。

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大江英樹
1952年、大阪府生まれ。野村証券で個人資産運用、企業年金制度のコンサルティングなどを手掛ける。2012年、オフィス・リベルタスを設立。行動経済学の研究からその問題点や解決法に切り込む講演・セミナーが人気を博している。『その損の9割は避けられる』『老後貧乏は避けられる』など著書多数。
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中尾美香=構成

最終更新:9月20日(火)6時15分

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